阪神・藤浪晋太郎投手(22)と、巨人・澤村拓一投手(29)の「イップス」疑惑が浮上している。
「イップス」は、投手生命を絶たれることもある深刻な症状だ。
糸井選手は「イップス」で野手転向
2017年4月4日のヤクルト戦に先発した藤浪投手は、5回を投げて9四死球と大乱調。5回表には、ヤクルト・畠山和洋選手(34)の顔面付近に死球を投じ、大乱闘劇となった。
藤浪は14年にも、中日ドラゴンズの主砲・平田良介選手の左肩付近にぶつけて激怒させ、翌日に謝罪。15年には、当時広島カープだった黒田博樹投手へ2球続けて胸付近に投じ、あわや乱闘という騒ぎとなった。
1年目にはわずか2つしかなかった与死球数が、14、15年はリーグ最多の「11」。16年もリーグ2位の「8」だった。
17年4月5日配信の日刊ゲンダイ(ウェブ版)では、藤浪投手の「制球難」はイップスが原因ではないか、と推測。
「素質はピカイチなのに、年々制球が悪くなるのは技術より心の問題なのか。メンタルトレーナーなどの専門家に相談するべき」
とプロ野球OBのコメントを紹介した。
また、右肩のコンディション不良のため3軍で調整を続ける澤村投手にも「イップス」を懸念する声がある。
澤村投手は昨季、ストッパーながら「9つ」の暴投を記録。リーグワーストの数字を残した。
16年8月の中日戦では、フォークが大きくすっぽ抜け、三塁ベンチ上の屋根まで届く大暴投に。この「珍プレー」は、多くの野球ファンを驚かせた。
17年4月5日付の東京スポーツでは、澤村選手の「急性イップス」を指摘する。
澤村投手は、ファンやマスコミからのバッシングで相当なストレスを抱えた上で、今季のオープン戦初登板で、145キロの直球を日本ハム・清水優心選手(20)の後頭部にぶつけた。これがきっかけでイップスを発症したのではないか、と分析している。
過去には、阪神・糸井嘉男(35)もイップスを経験している。150キロを超える剛速球を武器に04年に日本ハムに入団するも、イップスが原因で四球を連発し、06年に外野手に転向した。