サーバルキャットのフォトムック本『サーバルパーク』が売れに売れている。2017年4月3日に販売が開始され、Amazonでは即日完売の売れ行きだ。
同サイトのレビュー欄には「けものフレンズ」に関するワードがひしめき、おすすめ欄にも関連商品が並ぶなど、購入層がはっきりとわかる。ツイッター上にも購入報告が相次ぎ、「けもフレ」人気は未だ止まる所を知らない。
「しんざきおにいさん」のインタビューも収録
2017年1月にスタートし、3月29日に惜しまれつつも最終回を迎えたアニメ「けものフレンズ」(テレビ東京系)。動物園を訪れるファンが急増するなど一種の社会現象を起こし、「ロス」症状を起こすファンまで現れるほどネット上で大きな話題となった。
とりわけメインキャラクターのモデルとなったサーバルキャットは絶大な人気を誇り、4月3日に写真集『サーバルパーク』(マガジン・マガジン、2017年)が発売されると、ロスに陥っていたファンらが再び沸き立つ事態となった。
『サーバルパーク』には、ソトネコ写真家の南幅俊輔さんが撮影したアフリカ大陸に生息する野生のサーバルや動物園のサーバル、ペットとして飼われるサーバル、子どものサーバルなど、様々な魅力が全100ページに収められている。
ほかにも、サーバルキャット特有の習性や特徴、直接会える動物園の最新情報なども掲載。「けものフレンズ」第1話で、サーバルキャットの生態の解説を担当した飼育員「しんざきおにいさん」のインタビューも収録している。
サーバルキャットは、ワシントン条約で取引を規制しなければ絶滅のおそれのある「附属書II」に指定されており、日本国内に大小100近くある動物園でも観られる場所はごく限られている。いつでもどこでも眺めることができる写真集には、ファンからの期待が集まっていた。
「ため息出るほど美しい」
実際に購入したファンは、
「ファン必見」
「ため息出るほど美しい」
「惚れ惚れする」
など評判も上々。Amazonでは1~2か月待ち、各地の書店でも売り切れるほどの人気だ。
実際、「けものフレンズ」のファンを狙っての刊行なのか。出版元のマガジン・マガジン編集部にJ-CASTニュースが4日取材したところ、
「昨年から、動物ものの写真集を出したいと検討していました」
という。1月に同アニメの放送が始まったことで、これをフックにできたら、と企画が進行した。
ファンの間では、写真集の中に「しんざきおにいさん」のインタビューや顔写真が載っていることが話題となっているが、こちらについては「偶然」だという。
「サーバルの飼育員さんへの取材を多摩動物園さんに依頼したところ、ご紹介してくださったのが、たまたま『しんざきおにいさん』だったんです」
写真集の帯の謳い文句には、「『美しすぎる猫』サーバルキャットのすごーいトコ、全部見せます」と、キャラクターの口癖が用いられているが、こちらについては、
「ええ...使わないのはもったいないなと。ですがあまり作品に接近しすぎても...」
と笑ってみせた。ファンを狙っての出版ではないものの、多少意識はしているようだ。続編などの刊行は特に考えていないという。