「梅田」は「大阪」に統一して エイプリルフールネタに実現望む声続出

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   梅田の「駅名」が統一される――。そんな絶妙なエイプリルフールネタに、「実現」を望む声が相次いでいる。

   「大阪」と「梅田」、ほぼ同じ位置にある4駅の存在は観光客を悩ませてきた。地下街の迷路状態「ダンジョン化」と並び、梅田地区の地理関係を複雑にしている一因とされてきた。もし、統一されるなら便利になりそうだが、実際はどうなのか。私鉄各社に聞いてみた。

  • 「統一」は実現するか(画像はいずれもWikimedia Commonsより)
    「統一」は実現するか(画像はいずれもWikimedia Commonsより)
  • 「統一」は実現するか(画像はいずれもWikimedia Commonsより)

JRだけ「大阪」、私鉄と地下鉄は「梅田」

   大阪市の梅田地区に乗り入れる鉄道会社、そして駅名は以下の通りだ。

JR西日本・大阪駅
阪神電鉄・梅田駅
阪急電鉄・梅田駅
大阪市営地下鉄・梅田駅

   これら4駅が、半径500メートル圏内にひしめき合っている。なお、分かりやすいように、北新地や西梅田、東梅田といった同地区にある他の駅はカウントしない。

   4駅は地下街を通じてつながり、各路線の発着点となっている。しかし、名前が違うため、土地勘の無い人には混同されやすい。なまじ同位置にあるため、区別しづらくなっているのだ。

   その点をうまく突いたフェイク記事が2017年4月1日に公開された。大阪市営地下鉄のファンサイト「Osaka-Subway.com」による、「大阪地下鉄・阪急・阪神の梅田駅を『大阪駅』へ統一へ...」だ。

   同記事は、「2017年6月13日より大阪市営地下鉄・阪急・阪神電鉄がそれぞれの『梅田駅』に関連する名前を『大阪駅』として統一することを発表」したという体で、阪神と阪急が開業以来変えずにいた「梅田」の駅名を「大阪」に変えることに決めたと書いている。

   「インバウンド観光戦略を指揮する国土交通省の強い要請」を背景に、ついに鉄道各社が足並みをそろえた、という内容だ。

神戸:三宮は統一の動き

   見出しのトップに「エイプリルフールです」とあり、もちろん、ウソなのだが、ツイッターでは

「地方から来る人には分かりにくい」
「実際やった方がいい」
「統一するのは良いと思う」

となぜか賛同の声が続出。あまりにリアリティのあるフェイク記事だったためか、事実だと勘違いする人も相次いだ。

   駅名の統一をめぐる話題は、梅田から直線距離でおよそ30キロ離れた神戸市の中心部・三宮(さんのみや)地区でもたびたび聞かれる。

   同地区にもたくさんの鉄道会社、路線が乗り入れているが、4月3日時点で、JRは「三ノ宮」、阪神と阪急は「神戸三宮」、神戸市営地下鉄の西神・山手線は「三宮」、同地下鉄海岸線は「三宮・花時計前」、神戸新交通ポートライナーは「三宮」。

   こちらは、神戸市がJRに「ノ」を取るよう要請していることもあり、「統一」の動きが加速しつつある。

   では、梅田はどうか。阪神電鉄、阪急電鉄の広報部に問い合わせると、「今現在、(梅田から)変える予定はない」との回答だった。

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