梅田の「駅名」が統一される――。そんな絶妙なエイプリルフールネタに、「実現」を望む声が相次いでいる。
「大阪」と「梅田」、ほぼ同じ位置にある4駅の存在は観光客を悩ませてきた。地下街の迷路状態「ダンジョン化」と並び、梅田地区の地理関係を複雑にしている一因とされてきた。もし、統一されるなら便利になりそうだが、実際はどうなのか。私鉄各社に聞いてみた。
JRだけ「大阪」、私鉄と地下鉄は「梅田」
大阪市の梅田地区に乗り入れる鉄道会社、そして駅名は以下の通りだ。
JR西日本・大阪駅
阪神電鉄・梅田駅
阪急電鉄・梅田駅
大阪市営地下鉄・梅田駅
これら4駅が、半径500メートル圏内にひしめき合っている。なお、分かりやすいように、北新地や西梅田、東梅田といった同地区にある他の駅はカウントしない。
4駅は地下街を通じてつながり、各路線の発着点となっている。しかし、名前が違うため、土地勘の無い人には混同されやすい。なまじ同位置にあるため、区別しづらくなっているのだ。
その点をうまく突いたフェイク記事が2017年4月1日に公開された。大阪市営地下鉄のファンサイト「Osaka-Subway.com」による、「大阪地下鉄・阪急・阪神の梅田駅を『大阪駅』へ統一へ...」だ。
同記事は、「2017年6月13日より大阪市営地下鉄・阪急・阪神電鉄がそれぞれの『梅田駅』に関連する名前を『大阪駅』として統一することを発表」したという体で、阪神と阪急が開業以来変えずにいた「梅田」の駅名を「大阪」に変えることに決めたと書いている。
「インバウンド観光戦略を指揮する国土交通省の強い要請」を背景に、ついに鉄道各社が足並みをそろえた、という内容だ。