天然ゴム・アレルギーは果物に注意 栗やバナナを食べて意識不明の危険

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点滴をしたらよけいひどくなった理由は

【事例2】30代の女性看護師が、仕事で天然ゴム製の手袋をはめると手指がかゆくなるため、皮膚科を受診したところ、「ラテックスアレルギー」と診断された。その後、栗きんとんを食べると、激しくせきこみ、喘鳴(ぜんめい、ゼーゼー・ヒューヒューと苦しむこと)が出たので救急外来を受診した。診察の結果、気道内に発疹があった。いったんは改善したが、点滴をすると、吐き気や動悸がさらにひどくなり、意識混濁の状態になった。調べると、点滴に使用する管の一部に天然ゴムが使われており、アナフィラキシーショックを起こしたと疑われ、そのまま入院した。

【事例3】5歳の男児がゴム風船で遊ぶたびに口唇とまぶたが腫れるので、受診すると、「ラテックスアレルギー」が疑われた。過去に脳外科手術を2回受けており、その際、医師がゴム手袋を使用したため、アレルギー症状を起こすようになったとみられる。検査の結果、「ラテックスアレルギー」だった。

【事例4】30代の女性美容師は、美容学校に入った頃からパウダー付きのゴム手袋でかゆくなった。また、歯科医で診察を受けると口唇が腫れることがあった。美容師の仕事で手荒れがひどくなり、特にゴム手袋をしている時に症状が重くなることに気づいた。たまたまテレビで「ラテックスアレルギー」のことを知った。婦人科の病気で手術することになり、もし、自分が「ラテックスアレルギー」なら、手術の際、天然ゴム手袋を使われると大変なことになると心配し受診したところ、「ラテックスアレルギー」と診断された。

   消費者庁では医療や介護、製造業、清掃業などゴム手袋をよく使う人や、慢性的な手指の肌荒れに悩んでいる人、果物を食べると口唇が腫れる人などは発症のリスクが高いとし、「自分にアレルギー体質があるかを知っておくことが重要。疑われる症状が出たら医療機関に相談してほしい」と呼びかけている。

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