HIV感染者とエイズ患者数ほぼ横ばい 早期発見・治療浸透せずと懸念

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   厚生労働省エイズ動向委員会は2017年3月29日、2015年12月28 日~2016年12月25日までの約1年間の感染者報告速報として、HIV感染者とAIDS(エイズ)患者を合わせた新規報告数が1440件で過去9位となる件数だったと発表した。

   HIV感染者は「ヒト免疫不全ウイルス(HIV)」への感染が確認された人のことで、エイズ患者はHIV感染によって後天性免疫不全症候群を発症している人を指す。

検査、相談件数が減少傾向

   同委員会の報告書によると、HIV感染者は1003件で2015年度よりやや減少しているが、エイズ患者数は437件となりやや増加した。HIV感染者とエイズ患者報告数に占めるエイズ患者報告数の割合はここ数年約3割のまま推移しており、HIV感染の早期発見や早期治療が浸透していない現状を示しているとの懸念を同委員会はコメントしている。

   HIV感染者・エイズ患者共に感染経路は性的接触によるものが8割以上で、特に同性間の接触が多く6~7割を占める。年齢別では20~30代の報告数が多いが、年齢分布は10~80代まで幅広い年齢層で確認された。

   献血時におけるHIV感染が確認される陽性者件数は2015年度よりも減少しているが、保健所などでの検査件数や相談件数も減少傾向にあるという。血液製剤によるHIV感染を防ぐため献血時の問診には適切に回答し、感染が疑われる場合は献血を検査の代替にせず、保健所等での無料・匿名検査を積極的に利用するよう同委員会は呼びかけている。

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