牛乳以外に保存できる身近なものは
日本蘇生協議会のウェブサイトで公開されている「蘇生ガイドライン 2015 オンライン版」には、歯の脱落時の応急処置法が記載されている。これによると歯を一時的に保存する液体として推奨されるのは「歯の保存液」「プロポリス」「卵白」「ココナッツウォーター」で、これらの液体が手に入らない場合は生理用食塩水よりも全乳が望ましく、唾液はあまり意味がないとしている。
では水に漬けるのはどうだろう。前述の蘇生ガイドラインには水道水と牛乳に漬けた場合の歯の細胞生存率を比較したデータを載せている。「エビデンスレベル(データの科学的な信頼度)はやや低い」とされているものの、牛乳の平均生存率が約91%なのに対して水道水は約45%と、半分以下だ。とはいえ死滅ではないため、牛乳すらない状況であれば水道水でも望みはありそうだ。