五輪出場枠がかかったフィギュアスケートの世界選手権を中継したフジテレビの放送手法に対して、不満の声が相次いでいる。なんとネット上の方が情報も早かったというのだ。
「えっここでCMー?!」「LIVEって書くなよ」。2017年3月29日に行われた女子ショートプログラムで、日本選手として2番目に三原舞依選手(17)が出場する時になると、ツイッターではこんな声が上がった。
三原舞依選手がリンクに出るや、番宣とCMに
フジテレビの中継では、三原選手についてまず、1万人に1人という難病と闘いながら、2月の四大陸選手権で優勝を果たし、女子の救世主になるか注目されていると録画で紹介した。
「初の世界選手権がいよいよ始まります」。アナウンサーの紹介後、三原選手がリンク上に出てきたが、ここで中継が途切れてしまった。代わりに、フジテレビの番宣が始まり、続いてCMが流された。
その後、リンク上の三原選手が映し出されたが、画面からは、「LIVE」の文字がすでに消えていた。トップバッターの樋口新葉選手(16)の演技は、「LIVE」で中継されていたが、三原選手のは録画放送になっていた。
三原選手が演技を終えた後も、すぐにCMに切り替わった。しかし、その後も中継には戻らず、4月から始まる新ドラマの見どころ紹介が行われ、やっと三原選手の結果発表が放送された。
番組開始から40分ほど経っていたが、この間には、樋口・三原両選手の演技しか放送されなかった。以降は、ロシアや韓国などの選手が「LIVE」で中継され、日本人選手最後の本郷理華選手(20)も「LIVE」だった。
こうしたフジテレビの中継ぶりについては、ツイッターなどで様々な意見が出ている。
「制作の詳細に関してはお答えしていない」
今回の世界選手権には、人気のある浅田真央選手(26)が出場しておらず、女子ショートプログラムの視聴率も6.9%に留まったと報じられている。この状況から、フジテレビが選手紹介などに時間を割いたことについて、「女子は人気ないんだろ」「注目度的にしょうがない」と理解を示す向きはあった。
しかし、フジの放送手法について、疑問や批判の方が多い。
「フジテレビには本当に失望した。生中継ができないならliveを名乗らないでください」
「せめて日本選手はLIVEだろ」
「スケートファンをばかにしてるんじゃないか」
フジテレビを巡っては、米ディズニー映画「アナと雪の女王」の地上波初放送でエンディングを視聴者投稿動画などに差し替え、「余韻が台無しだ」と批判を招いたことがある。今回も、「フジは外してばっかだな」「流すだけのものを ワザワザ手間かけて台無しにする」「そんなんじゃどんどん視聴率下がるよ」といった指摘が出ている。
フジテレビの企業広報部では、J-CASTニュースの3月30日の取材に対し、「制作の詳細に関してはお答えしておりません」とコメントした。