「てるみくらぶ」内定取り消し50人 アディーレ、JSS、JALFが「無試験で採用」

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   破産手続き開始決定を受けた旅行会社「てるみくらぶ」だが、2017年4月に新卒で入社予定の内定者が約50人いた。「てるみくらぶ」は3月27日に内定者を集め、「内定取り消し」を通知した。

   入社目前に就職が白紙となった内定者たちだが、彼らを「採用する」と表明する企業が相次いで出始めている。

  • 「てるみくらぶ」内定者を採用すると発表したアディーレ法律事務所(画像は同事務所ウェブサイトから)
    「てるみくらぶ」内定者を採用すると発表したアディーレ法律事務所(画像は同事務所ウェブサイトから)
  • JSSの倭文浩樹社長は「無試験」での採用を表明した
    JSSの倭文浩樹社長は「無試験」での採用を表明した
  • JALFはフェイスブックで採用情報を発信
    JALFはフェイスブックで採用情報を発信
  • 「てるみくらぶ」内定者を採用すると発表したアディーレ法律事務所(画像は同事務所ウェブサイトから)
  • JSSの倭文浩樹社長は「無試験」での採用を表明した
  • JALFはフェイスブックで採用情報を発信

「困っている方々の力になれれば」

   てるみくらぶは利用客が航空券を発券できなくなるトラブルが相次ぎ、3月27日に破産手続き開始の決定を受けた。同日、17年4月に新卒入社予定の約50人を集めて説明会を実施。28日放送の「スッキリ!!」(日本テレビ系)では山田千賀子社長が「本当に申し訳ありませんがみなさんは『内定取り消し』という取り扱いになります。てるみくらぶは今日破産して、自分たちの自由な状況にないのです」と話す音声が流された。

   入社5日前にして内定者は路頭に迷わされた。番組では、内定者の女性が「就職のためにすでに引っ越しており、新生活のために50万円ほど費用をかけました。怒りを通り越して放心状態で呆れています。私の人生を返してほしいです」と訴えた。

   そんな中、てるみくらぶ内定者を受け入れるという企業が出ている。弁護士法人・アディーレ法律事務所(本社・東京都豊島区)は3月29日、「『てるみくらぶ』から、内定取り消しを通告されてしまった学校卒業生の皆さまの採用を行う」と公式サイトで発表。17年4月2日15時までに連絡すれば「選考を行わず内定を出す」という。

   てるみくらぶとアディーレ法律事務所とでは業界がまったく異なるが、同所広報担当者はJ-CASTニュースの取材に対してこう話す。

「すでに引っ越しも済ませている方ばかりでしょうし、このまま新年度を迎えると生活が苦しくなると思われます。当事務所は弁護士に限らず事務職の新卒採用も毎年行っており、現在も、人材を募集しておりましたので、困っている方々の力になれればと今回の発表に至りました。『法律事務所で働いてみたい』という気持ちがあれば内定を出させていただく予定です」

   通常の選考活動で内定に至らなかった新卒生にとっては納得がいかないのではないか、と聞いたところ、「疑問はゼロではないとは思います。通常の選考の方は、勤務開始までに複数会社への応募等が可能であるのに対し、今回の対象はもともと内定をもらっていながらも突然取り消しをされた方ですので、かかるご事情に鑑み、特別な対応を検討させていただいたものです」と話していた。

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