「日本は明らかに気が緩んでいた」
サッカー評論家のセルジオ越後氏は29日付「日刊スポーツ」紙面で「スコアと内容が全く一致しない、大いに課題が残った試合だ。とにかくパスミスが多くてかみ合わない。タイには決定的なチャンスが4回はあった。それほど崩された。細かいつなぎもうまかった」と一喝した。
29日付「サンケイスポーツ」紙面では、元日本代表GKでサッカー解説者の小島伸幸氏(51)が「勝っただけ。内容はひどすぎる」とし、元代表MF本田泰人氏(47)は「ダブルボランチ(MF山口蛍とMF酒井高徳)からのミスで、そこから何度もピンチを招いていた」と中盤の底の問題点をあげている。その上で「この日のようなハリルホジッチ監督の采配なら、残りの(W杯最終予選)3試合は厳しいのではないか」と憂慮した。
ディフェンス陣の問題だけではないという見解もある。元日本代表DFで法政大学スポーツ健康学部教授の清雲栄純氏(66)は29日付「産経新聞」紙面で、「日本は明らかに気が緩んでいた」とした上で「日本の持ち味である連動した守備が機能しなかった」と指摘。「前線で敵との間合いを詰めてパスコースを限定し、後方の選手が呼応してボールを奪う場面は少なかった。逆に自陣深くまでタイの進入を許してピンチを招いた」と、FW陣を含めたボール奪取の連動性の甘さを突いている。
残る3試合は、サウジアラビア、オーストラリアの上位陣とイラク。UAE、タイ戦と、この2連戦は無失点で連勝したが、これからは相手のレベルが違い、同じような守備をしていては何点失うか分からない。