顔が埋まれば15分から20分で窒息死する
しかし、
「そのような話は初めて聞いたが、詳細についてはまだ分からない」(大田原高校)
「事実確認はできていない」(教育委員会)
という返事だった。引率教員のレベルについては、
「メディアで報じられている通りです」(大田原高校)
と、ベテランで十分なキャリアを持っていた、とした。
それでは雪崩に遭遇した場合にはどうすればいいのか、J-CASTニュースが28日に防災科学技術研究所雪氷防災研究センターに取材したところ、まず、雪崩が起きそうな場所には近づかないことが大前提、とした。さらに、雪山に登るときは雪崩が起きた場合の逃げ道を確保、確認して行くこと。そして雪崩に遭ってしまった場合は、
「伏せるのは正しい方法ではありません」
という。
雪崩に巻き込まれた場合は体周辺の雪が固くなり、自力では抜け出せなくなるし、顔が全部埋まった場合は、15分から20分で窒息死してしまうからだ。そのため全力で逃げなければならない。流れに巻き込まれないようにし、下に逃げる場合と上に逃げる場合があり、それは状況次第だが、下に逃げれば蛇行した雪崩に飲み込まれることもあるという。複数人いた場合は、それぞれバラバラに逃げること。それは誰かが助かる可能性があるからで、助かった人は埋まった人を掘り起こす作業に移れるからだという。
「泳ぐように逃げる、という表現がありますが、それは雪をかき分け顔だけでも表面に出すよう努力する、ということなんです」
と担当者は話していた。