人気スポーツバラエティ番組「SASUKE(サスケ)」が2017年3月26日に放送され、「ミスターSASUKE」こと山田勝己さんが5年ぶりの出場を果たした。
1997年の初回大会から出場し、自宅には実物そっくりのセットまで組み上げる本気ぶり。「わてには...SASUKEしかないんですよ」(10回大会)という視聴者の心に残る名言を残し、2012年の28回大会で「引退」した。それから5年の月日が流れ、51歳となったミスターの挑戦に注目が集まったが――。
山田勝己「ここでもう1回クリアして、時計動かそうかな」
山田さんは2012年の引退後、若手育成のために「山田軍団『黒虎』」を結成し、指導にあたってきた。しかし2016年の前回大会では、黒虎メンバーがファーストステージで全滅。これに危機感を覚えた山田さんは、自ら「出陣」することを決め、選抜メンバー2人とともに「鋼鉄の魔城」に挑んだ。
「今日はやっと、黒虎のね、若い子らに混ざって、競技できることになって、すごい楽しいんですよね。楽しくて、楽しくて。でもやっぱり...」
出場直前、山田さんはこう語りながら言葉を詰まらせ、こみ上げてくる涙をこらえるようにきつく瞼を閉じた。
山田さんがファイナルステージまで行ったのは、1999年の3回大会のみ。2005年以降はファーストステージでの敗退が続き、今回ファーストをクリアすれば、実に「20大会ぶりのクリア」となる。本人も「ここでもう1回クリアして、時計動かそうかな」と意気込みをみせる。
番組では、そんな山田さんの軌跡を感動的なVTRで放送。視聴者の注目を最大限に集めた後、満を持してミスターSASUKEを登場させた。実況も「SASUKEを必要とし、SASUKEに必要とされた男」と、その存在をドラマティックに紹介した。
ところが――。山田さんは「クアッドステップス」「ローリングヒル」を落ち着いてクリアするも、第3エリアの「タイファイター」であえなく池に落下、リタイアとなってしまったのだ。タイファイターは前回大会から導入され、山田さんにとっては今回が初の挑戦だった。