旅行会社「てるみくらぶ」(東京都渋谷区)は2017年3月27日、東京地裁に破産を申請し、同地裁から手続き開始の決定を受けたと発表した。
山田千賀子社長らは同日朝、国土交通省で記者会見を開き、「多大なるご迷惑をおかけし、誠に申し訳ありません」などと謝罪した。
社長「ご出発をお控えいただいて...」
山田社長は会見で、「破産を決めたのは、きょうの朝です。お客様にはご説明が足りなかったと思っております」と説明し、「お客様へのお願い」と前置きして
「有効な航空券をお持ちでも、ご出発をお控えいただいて、皆様の安全につながりますように、何卒お願い申し上げます」
と涙ながらに話した。
同社は3月24日、一部の利用客に航空券を発券できない旨などを知らせるメールを送信し、観光庁に問い合わせが相次いでいた。
民間調査会社の東京商工リサーチによると、同社は1998年設立で、資本金は6000万円。ハワイやグアム、アジア方面を中心とした格安の海外旅行で業績を伸ばしたが、格安旅行会社の過当競争などで収益を落としたという。負債総額は約151億円で、約3万6000人が影響を受けそうだとしている。
同社が破産手続き開始決定を発表した後、ツイッターには
「てるみくらぶ破産か。新婚旅行で成田まで行って航空券発券されないとか悲惨過ぎる」
「安過ぎるツアーも考えものだなぁ。お金の問題もだけど、せっかくの旅行の思い出も楽しみも期待も何もかもパーになるもんね」
「てるみくらぶひどいな返金はされるの?ってか安いだけじゃダメだなー」
などの声が寄せられている。