性生活が豊かに、EDになるリスクが14%減
高齢者の健康効果がほかにもある。ブルーベリーを週に2回食べ続けると、高齢者の呼吸機能の低下を防ぐ効果があることが、米ハーバード大学が米栄養学誌「AJCN」の2016年2月号に発表した研究で明らかになった。
研究チームは、平均年齢60歳前後の退役軍人839人を対象に、ブルーベリーの摂取量と呼吸機能の関連を調べた。退役軍人を選んだのは、定期的な健康検査で肺活量などの呼吸機能のチェックを受けるからだ。その結果、1週間に2食以上ブルーベリー類を食べた人は、ほとんど食べなかった人に比べ、肺活量の低下のスピードが20~30%以上緩やかになった。
また、男性にとってうれしい効果もある。「みなぎる活力!」のよみがえりだ。ブルーベリーや柑橘類に含まれるフラボノイド(色素)が男性の機能回復に役立つという研究が、米の医学誌「AJCN」(電子版)の2016年1月13日号に発表された。研究をまとめたのは英イースト・アングリア大学のイーデン・キャシディー教授らのチームだ。
約2万5000人の中高年男性を対象に、フラボノイドの摂取量と性生活の関連を調べた。聞き取り調査が4年ごとに行なわれ、「セックスをするのに十分な勃起力があるか」「それを維持できているか」などを回答してもらい、フラボノイドの豊富な果物類の摂取量と比較した。その結果、フラボノイドの摂取量の多い人は、少ない人に比べ、性生活が豊かでED(勃起障害)になるリスクが14%低かった。
キャシディー教授は論文要旨の中で、「量でいえば週に2~3皿分、ブルーベリーやミカンなどフラボノイドの多い食品を食べるだけで、EDのリスクが10%減ります。この恩恵は70歳まで有効です」と語っている。