WBCとセンバツとが重なる
問題はWBCの人気を、プロ野球がそっくり受け継いでペナントレースに生かせるのかどうか、である。WBCほどの興奮は期待できないだろうけど、注目を引きつける努力はしなければならない。
プロ野球界がしなければならないのは底辺のテコ入れである。少年野球の人口はかなり減っているという。スター選手不足、メディアへの露出度などが理由として挙げられるけれども、これはプロ野球側の政策につながる。
言っておきたいのはWBCの時期に、高校野球の選抜大会が重なったことである。いつもなら全国的に盛り上がる風物詩だったのだが、今年は「春はセンバツから」とはいかなかったような気がする。
WBCは4年に1回開催とはいえ、プロ野球の大事な調整期間、選抜大会の時期に重なるのは考えものだろう。
(敬称略 スポーツジャーナリスト・菅谷 齊)