東京都の小池百合子知事は2017年3月24日の定例会見で、築地市場(中央区)から豊洲市場(江東区)への移転を検討する「市場のあり方戦略本部」(仮称)を新たに立ち上げることを表明した。
中西充(みつる)副知事が戦略本部のトップを務める。中央卸売市場など関係各局が参加し、これまでの専門家会議や東京都のプロジェクトチームなどの議論を集約しながら、移転問題や今後の市場のあり方について集中的に協議すると説明している。
市場に関係する生産者団体や物量業界などへのヒアリングも実施。小池氏は会見で「このヒアリングには、要所では私も出席したいと考えている」と述べた。
移転の判断時期について小池氏は、戦略本部での協議を踏まえた上で決定するとして、
「一つ一つのプロセスを正しく踏んで、然るべき時に総合的な判断を下したいと思う。都民の信頼と納得を得る方向をしっかりと模索したい」
とした。
17年7月には都議選が控えている。市場移転問題を争点にする可能性については、小池氏は
「ほかにもテーマはいっぱいありますから。それ(移転問題)そのものを掲げて、旗印にすることは考えておりません」
と話し、現時点では否定的だ。