社長ツイッター読んでないと「不採用」 これは常識?思い上がり?

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   「自分のツイッターを読んでいない人は不採用だ」と、あるIT企業の社長がつぶやいたことをきっかけに、ネット上で論議が巻き起こっている。

   つぶやいたのは、ソフトウェア開発などを手がけているウェッブアイの森川勇治社長だ。

  • 「読むかは自由」と岩下食品社長がツイート
    「読むかは自由」と岩下食品社長がツイート
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IT企業社長は「読まない人は不採用」

   「私のツイッターを読んでいますか?」。森川社長は、2017年3月17日のツイートで、会社の採用面接ではこんな質問をするようにしていると告白した。そして、次のようなことを明かした。

「読んでいない人材は、不採用。面接に来る以上、社長のツイッターを確認するのは、一般常識でしょ。非常識な人材は仕事もできません」

   森川社長は、仕事には厳しいらしく、17年に入ってからのツイートでは、「顧客に対しては、常時完璧でいなければならない」「所属する組織から要求されることに対応できない人間には生きる価値がない」などと書き込んでいた。自らにも厳しくしているといい、毎日の睡眠時間が2時間強になり、過激な仕事で体重が2か月余で8キロも落ちたとしていた。

   前出のつぶやきは、2万件ほどもリツイートされる反響を呼び、ネット上で論議になっている。

   好意的な意見としては、「面接行くならその程度は調べるでしょ普通」「経営者の考え方、発言を知るのも企業研究のひとつじゃない?」といった書き込みがあった。しかし、批判の方が多く、「思いあがりもはなはだしい」「あなたの方が非常識ですよ」「ここで働くの辛そう」などの声が次々に寄せられ、炎上状態になっている。

   その後、岩下の新生姜で知られる岩下食品の岩下和了社長が、森川社長のツイートに反応して、21日にこうつぶやいた。

「社員のアカウントからフォロー来てもフォロバしないし、原則、見ない。私のは読まれてもいいけど、積極的に読んでほしいとは思わない」

パーソナルな世界で読むのは自由?

   このツイートでは、テレビアニメ「魔法少女まどか☆マギカ」のキャラである暁美ほむらに扮した自らのコスプレ写真を載せている。あまり読まれていないと思っているから、こうした写真も投稿できるというのだ。ツイッターなどのSNSは、「パーソナルな世界」だからこそ楽しく自由になれると、岩下食品の岩下社長は持論を展開していた。

   岩下社長のつぶやきに対しては、好意的な反応が多かった。「これなら頼まれなくてもつい見てしまうかも」「ツイッターのあるべき姿です!」「こんな楽しい社長のもとでお仕事してみたい」などの声が寄せられ、1万件以上リツイートされている。もっとも、中年男性のコスプレ写真に対しては、嫌悪感を示す向きもあった。

   岩下社長も、「一方で、こういう社長の会社に入りたいかというのは、なかなか複雑な問題を含んではいると思います」と漏らした。また、「社長のツイッター」論争に参戦したつもりはないとして、「社長の発言を読むのは、これから就職しようという会社の研究には有効な材料だと思いますよ」と書いていた。なお、コスプレ写真は、5年前にコスプレイヤーとのオフ会で勧められたときのものだそうだ。

   ウェッブアイの森川社長は、物議を醸したツイートを削除していないものの、3月23日夕現在でツイッターを更新していない。

   ネット上の論議についてどう考えるか、この日に取材しようとしたが、プロジェクト推進室では、「理由は聞いていませんが、すべての取材についてお断りするよう伝えてほしいと社長から聞いています」と話した。

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