「アーティストが声優やるのは無理」 GACKT発言への意外な反応

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声優がアイドルの真似事をするなと言いたかったのでは

   声優といえば、ここ数年急速にアイドル化が進み、自分名義の音楽CDや、イメージビデオ、写真集の発売があり、イベントでは東京ドームなど巨大会場を満員にするといったマーケットが形成されている。いわゆる「声優ビジネス」の花盛り状態だ。

   そんな中、ファンの間で危惧されてきたのが、若手声優たちの実力の劣化だった。声優個人の人気が高いため、ファンは「本業」の声優としての実績に目をつぶって応援している状態だったが、ある記事がその雰囲気を一変させることになった。

   音楽サイト「otoCoto」が2016年8月17日に配信した声優の大御所、野沢雅子さんと平野文さんの対談だ。

   ここで二人は若手声優の演技について語り、まず個性が無いとし、それは演技がしたくて声優になったのではなく、アニメに憧れて声優を目指したからだと指摘した。

「アニメを見て、アニメのマネをして声優になっていくので、コピーのコピーのコピーみたいな感じになっていくんですよね」

と平野さんは語った。これが話題になりファンに衝撃を与え、目を覚まさせる事になった。

   そして時を同じくして公開された映画「君の名は。」では、主演を俳優の神木隆之介さん、上白石萌音さんが演じ、また、長澤まさみさんも重要な役で出てこの3人の声優としての演技がアニオタからも評価された。「この世界の片隅に」では、のんさんの演技も評判になった。

   そうしたことから、

「もう俳優に声優をやらせたほうがいい」

といった意見が多数出るようになった。アニオタの流れは今や声優至上主義から、「上手ければいい」「役に合っていればいい」に変化しつつある。

   こうしたことから、GACKTさんの発言が今一つ盛り上がりに欠けることになったようだが、実はGACKTさんならば当然こうした声優ファンの流れは知っているはずだ、とし、

「声優がアイドルの真似事やるのもどうなんだろうな、って問いかけの気もする」

と、声優なのだから本業に集中しなければ仕事がなくなる、というGACKTさんからの警告だと感じている声優ファンもいる。

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