「小池ファースト」
橋下氏は、ツイートの中で、「地下水の環境基準適合は市場開設のための法律上の条件ではない」として、「小池さんは専門家会議とじっくり議論もせずに移転延期判断をした」と批判した。さらに、「小池さんの意思決定こそ100条委員会で追及すべきテーマだ」とさえ揶揄している。
報道によると、小池知事が豊洲問題を7月2日投開票の都議選の争点にすると明かしていることから、都議会などからは、移転の判断を都議選以降に先送りするのではないかとの憶測も出ている。
小池知事と対決姿勢を示す自民党は、3月21日の都連会合で、下村博文会長が豊洲問題について「小池氏が都議選の政争の具にし、自民党にダメージを与える戦略ならば邪道だ」と述べた。小池知事の地域政党「都民ファーストの会」は公明党と選挙協力して過半数獲得を目指しているが、下村氏は、「イエスマンばかり集めたら、都政が失墜する」とも指摘した。
一方、小池知事については、依然として人気が高く、産経新聞社とFNNの合同世論調査で、3月に入っても支持率が80%ほどに達していると報じられている。小池知事は、22日の講演で、「自民党都連には、イエスマンどころかノーマンもいない」と皮肉り、人気をバックに対決姿勢を露わにした。
ネット掲示板などを見ると、「小池が騒ぎを起こしたわけではない」「小池は石原の尻拭いをしてるだけ」などと小池知事を擁護する声が依然としてある。しかし、移転延期を決めたときとは違い、小池知事への逆風も出てきた。「豊洲を政争の具にするのはダメ」「見てきてわかったけど、小池ファーストなんだよな」「そろそろ問題提起じゃなくて具体的な結果が欲しい」といった厳しい意見も書き込まれている。