赤旗「誤報」には「こういうこともあるので」
共産党の機関紙「しんぶん赤旗」の籠池氏をめぐる「誤報」も、警戒感を強める要因になっている可能性がある。この問題では、
「籠池氏『昨年10月、稲田氏と会った』 本紙に証言『感謝状』贈呈式で」
と題する記事(3月16日付1面)で、籠池氏と妻・諄子氏が16年10月22日の防衛大臣感謝状贈呈式で稲田朋美防衛相に会ったと同紙の取材に対して証言したと報じていたが、3月18日の紙面では「その後の取材で籠池氏が感謝状贈呈式に参加していなかったことがわかった」として、16日の記事を「取り消す」とする記事を掲載していた。
民進党の大西健介参院議員は3月18日、誤報の経緯を報じる記事にリンクを貼りながら、
「こういうこともあるので、籠池氏の証人喚問は気をつけないと...」
とツイート。また、注目を集めている振替用紙についても、
「ここは、私も慎重であるべきだと思います。修正テープで消した100万円の振替払込用紙というのも、いかにもという、微妙なもの」
と指摘した。民進党の玉木雄一郎衆院議員も3月17日のツイートで、
「しかし、これはあくまで籠池理事長側の資料で検証が必要だ。先ほど23日の「証人喚問」が正式決定した。嘘をつけば罪に問われる。だからこそ、そこで語られる事実をきちんと見極めたい」
と慎重姿勢を示している。
旧民主党は、ライブドア事件をめぐり、捏造されたメールを根拠に自民党を追及した「偽メール事件」の過去がある。この事件では前原氏は代表を辞任。質問した永田寿康衆院議員(当時)は議員辞職に追い込まれ、精神科に入院した末に自殺している。
大串博志政調会長は3月18日に更新したフェイスブックで、この事件に触れた。
「国会での取り上げた方もそれ(編注:国有地払下げや小学校の認可に政治家からの圧力があったか)を踏まえたものであるべき。なぜなら私たちには過去に『偽メール事件』という苦い経験があります。あくまでも『寄付』というセンセーショナルな見え方に対して軽挙妄動せず、真実を冷静に辿ることが大事です」