「プレジデンツ・デー」に、反トランプ派の集会(2017年2月20日)で、堂々と渡り合っていたトランプ派の女子高校生を、テレビ局の女性記者がインタビューしに来た。
「トランプは自分たちの大統領ではないという人たちがいますが、それについてどう思いますか」と記者が質問する。
「トランプは私たちみんなの大統領です。トランプ氏自身が就任式で、そう言いました」
分裂を引き起こしたのは、トランプ氏ではない
記者は「本当にみんなの大統領だと思っているのですか。トランプ氏が人々の対立を深めることばかり言っているとは、思わないのですか」と聞く。
高校生は「アメリカはこんなに分裂してしまいました。あと一歩で内乱が起きます。でも、分裂を引き起こしたのは、トランプ氏ではありません」と応じた。
怒号が飛び交うなか、すぐそばで数人の青年たちが、静かにたたずんでいる。手には、「62%のアメリカ人がイスラム教徒に会ったことがない。僕はイスラム教徒です。何でも聞いてください」などと書かれたサインを持っている。
彼らに「あなたの大統領は誰?」と私が尋ねると、穏やかに答えた。
「イスラム教徒として僕たちは、この国に忠誠心があります。民主主義国家で選ばれた大統領ですから、トランプ氏を支持します。僕が支持しないのは、彼の政策です」
向こうで、反トランプ派が声を揃えて叫んでいる。
「We need a leader! Not a creepy tweeter!(我々に必要なのはリーダーだ! クリーピー(身の毛のよだつよう)なツイーターじゃない!)」
「No Trump! No KKK! No Fascist USA!(ノー トランプ! ノー クラックス・クラン(白人至上主義団体)! ノー ファシストUSA!)」