小池知事「会見以上のことは出なかった」
続いて、公明党議員からは、市場用地地権者だった東京ガスと2011年3月に結んだ土壌汚染対策費の協定で、追加負担の「瑕疵担保責任」を東京ガスに免除したことを知っているかの質問が出た。
これに対し、石原慎太郎氏は、当時は震災の様々な相談で混乱して記憶がなく、知ったのは16年になってからだとした。東京ガス側が売りたくない難しい物件だったため、側近の浜渦武生副知事に一任し、報告は受けていないとも明かした。議員からは、「部下に任せるのではなく、適切な指示を出すべきだった。不作為の責任がある」と追及されたが、「ものによっては、一任せざるをえない」と突っぱねた。
一任したので記憶にないとの発言を繰り返す石原氏に対して、質問に立った共産議員が巨額の契約なのに考えられないと批判した。すると、石原氏は、「ですから何なんですか? 私は記憶にないものはないんですから」とイラ立つ場面もあった。
特別委は、休憩をはさんで2時間弱で終わり、その後、小池知事が都庁玄関に現れて囲み取材に応じた。石原氏の委員会発言について、石原氏が3月3日に行った会見以上のことは出なかったとしたが、移転時期などの判断については「精査したい」と述べるに留まった。
ネット掲示板などでは、退場者が出たことや石原氏がひらがなも忘れたといったことが話題になった。しかし、特別委の議論については、ニュースのコメント欄で「肩透かしな委員会だったな」「1番盛り上がったのが、マック赤坂の退廷」「質問が下手過ぎる」などと失望の声が出ている。