安倍首相「メールのやり取りは事実」
3月17日午後には、衆院外務委員会で、民進党の福島伸享議員が3月16日を含め、昭恵氏と諄子氏が直近までメールのやり取りをしていることについて質問すると、安倍首相は
「一時、小学校の名誉校長を引き受けていたので、それを退任した後もメールのやり取り、そんなにないと思うが、していた。それは事実」
と事実関係を認めた上で、
「先方(籠池氏側)がよろしければ、すでに公開しているということであれば、公開をした方が、はっきりするのではないか」
と述べ、メールの内容を公開しても構わない考えをみせた。
一方、著述家の菅野完氏は3月17日午後、安倍首相側からの寄付の「物証」だとする振替払込用紙の写真をヤフーニュースの個人ページで公開した。それによると、籠池氏は昭恵氏から受け取ったとする現金の扱いについて、
「ようわからんようになるから、安倍晋三名義で入金しようとしたけど、会計の人に止められたんで、森友学園の名義で入金した」
と話したという。公開した振替払込用紙とされる写真では、振込依頼人の欄が修正液で修正の上「森友学園」となっているが、後ろからライトを当てると「安倍晋三」とも読める文字が浮かび上がっているようにも見える。
これについて、福島議員は、
「まぁ、菅野さんという人物は籠池側に立って情報を流しているように見え、にわかに信じがたい話ですし、この報道というのは慎重に注意していかなければならない」
と断りながら、「物証」の存在を指摘。安倍首相に対して再調査を求めたが、安倍首相は
「新たな証拠と言われるものが、これは福島議員は事実だということで質問されているのか」
と福島氏をけん制の上、
「私自身も承知していないので、お答えのしようがないが、『ないものは、ない』と答弁させていただいているとおり」
と、改めて寄付を否定した。
(3月24日17時40分訂正・追記)
衆院外務委員会でのやり取りなどをもとに、昭恵夫人が籠池理事長の妻、諄子氏に対して「『幸運を祈ります』とメールを送っていたことも明らかになった」と報じましたが、3月24日に自民党の西田昌司参院議員が公開した両者のメールのやり取りで、昭恵氏が送信したメールの内容は「祈ります」だったことが明らかになりました。見出しと本文の「幸運を祈ります」を「祈ります」に差し替えます。