アイドルのファン活動を通じて出会った13歳の女子中学生にわいせつな行為をさせ、その様子を撮影したなどとして、警視庁少年育成課は2017年3月15日、無職の森川和城容疑者(38)を児童買春・ポルノ禁止法違反容疑(児童ポルノ製造)で再逮捕した。
森川容疑者は複数のアイドルのライブに定期的に通っており、ファンの間では良く知られた存在だった。女性ファンへの「ナンパ行為」でも有名で、本人を良く知る30代男性は「チケットをエサに少女に声をかけるのが『定番』になっていた」とJ-CASTニュースの取材に明かす。
「機会があれば家に連れ込む」
警視庁の発表によれば、森川容疑者の逮捕容疑は16年4月23日ごろ、当時13歳だった女子中学生と東京都豊島区のホテルでみだらな行為をし、その様子をスマートフォンで撮影して保存したというもの。
各メディアの報道によれば、被害に遭った女子中学生は森川容疑者と同じアイドルを応援しており、
「誘いを断ると、アイドルファンとしての活動ができなくなると思った」
などと警察に話している。一方、森川容疑者は「年少者が好きだった」と容疑を認めているという。
そんな森川容疑者は、ツイッターで「ちゅんせかずき」を名乗って活動していた。きゃりーぱみゅぱみゅさんやAKBグループなど様々なアイドルのライブに足繁く通っていたことから、アイドルファンの間では広く知られた存在だった。
ファン活動を通じて女性をナンパすることでも有名で、16年9月にはアイドル情報専門サイト「IDOL NEWSING」にインタビュー記事が掲載された。記事はすでに削除済みだが、ウェブ上に残ったキャッシュによると、森川容疑者は、
「50人以上の女オタを抱いた 経験人数は200人以上」
との肩書で紹介されていた。
「自分は無職だから警察は怖くない」
また、このインタビュー記事の中で森川容疑者は、ファンの女性の「落とし方」について、
「女オタは警戒心強いので、そんなガツガツはせずに、普通に様子を見つつって感じで話をして。当時はmixiで繋がって行ってやり取りしつつ、機会があれば家に連れ込むって流れ」
と説明。また、関係を持った相手の年齢については「まあ10代から20歳くらいまでって感じですかね(笑)」とも話していた。
そんな森川容疑者とは、いったいどんな人物だったのだろうか。アイドルのライブ会場などで古くから容疑者を知っているという30代の会社員男性はJ-CASTニュースの取材に、
「チケットをエサにしてSNSなどで少女に声をかけるというのが『定番』でしたね。ターゲットは中学生や高校生など若い娘がほとんどで、『自分は無職だから警察は怖くない、失うものがないから』ともよく話していました」
と明かす。常にLINEで大量の女性ファンと連絡を取っており、こうした事情を良く知るファンの間では疎まれていた存在だったという。
また、この男性によれば、森川容疑者はライブ会場などで怒鳴ったりすることも多く、
「本当に暴力的な人間で、ライブ会場でも女性ファンに詰め寄って声を荒げている姿が日常的に見られましたね」
とも話していた。そのため、今回被害に遭った女子中学生が誘いを断れなかったことも、「十分に理解できる」ともこの男性は語っていた。
また、別の森川容疑者の知人(20代男性)も取材に対し、容疑者がSNSを通じて女性に声をかけてナンパしている話をよく聞いたと話していた。
「そのうち性犯罪で捕まるとは思う」
「警察は怖くない」「失うものがない」――。本人を良く知る男性がこう明かした通り、森川容疑者はツイッターでも自らの「淫行」をほのめかす投稿を寄せていた。例えば、17年1月20日には、
「未成年とのセックスを淫行とかいう訳わからない括りにして禁止しているのはOKにしてしまうと男はみんな未成年の女に乗り換えてしまうから」
との持論を展開した上で、「JC(女子中学生)とJK(女子高生)が至高」(カッコ内は編集部注)とも書いていた。
さらに、16年8月28日の投稿では、
「そのうち性犯罪で捕まるとは思うので 逮捕されたときは、やると思ってました。驚きはないですね。警察は今まで何してたんだ。くらいの気の利いたコメントを皆さんお願いします」
と今回の逮捕を「予言」するような言葉を残していた。