「もうこれは『正露丸』じゃない」「あのにおいが良いんだよ!」――
大幸薬品の看板胃腸薬「正露丸」シリーズに、通常の製品よりも「においを抑えた」点が特徴の一つの新商品が追加されることに対し、なぜか「ショック」を受けるネットユーザーが続出している。
「あのにおいが効く気がしていいのに」
大幸薬品は2017年3月15日、正露丸シリーズでは36年ぶりとなる新商品「正露丸クイックC」を発表した。価格は16個入りで1000円(税別)で、全国のドラッグストアなどで4月3日から販売を開始する。
今回の「クイックC」は、中身が液体のカプセルタイプ。これまで丸剤、錠剤だけだった正露丸に新タイプが加わるのは、約半世紀ぶりのことだ。液体なので服用後に胃で溶けやすい点や、正露丸独特のにおいを抑えた点が特徴だ。大幸薬品の広報担当者も2017年3月17日のJ-CASTニュースの取材に対し、
「商品の主なターゲットは、これまで下痢止め薬を使ったことがない若い世代です。そうした層のニーズに応えるため、においも通常の丸剤よりかなり抑えられています。人によっては、商品を近づけても何も感じないと思います」
と胸を張る。商品の名前を横文字にしたことや、オレンジを基調とした明るいパッケージデザインを採用したことも「若者ウケ」を狙ったものだという。
だが、こうした特徴を持つ「クイックC」の発売が各メディアに報じられると、インターネット上には「においを抑えた」点への違和感を示す声が相次いだ。実際、ツイッターやニュースのコメント欄には、
「なんかイメージが違う・・・」
「においのない正露丸とか違う 正露丸商品は臭いがないと!」
「もうこれは『正露丸』じゃない『正露カプセル』だよ」
「『これじゃない』って感じが 半端ないんだよなぁ」
といったオールドファンの郷愁のこもった書き込みが数多く寄せられている。
なかには、「あのにおいが効く気がしていいのに」「むしろ『におい3倍!』とかの方が効きそう」として、においを抑えることで効き目が減ってしまうように感じてしまうとの声まで出ていた。