命を作らなかった無駄な精液の資金で命を守る
ファーラー議員によると、「殺人罪など、もってのほか」だが、「手術前に24時間待機し、膣内超音波検査を受けるのは医学的に必要のない手続きで、女性に屈辱を与えることが目的です。もし男性が、同じような手順を踏まなければならないとしたらどうなのか」という。そこで、バイアグラ購入やパイプカット手術を受ける男性にも同じ「24時間の屈辱」を与えようというわけだ。
ところで、オナニーに罰金を科すのはどういう理由なのか。ファーラー議員はワシントンポスト紙のインタビューにこう答えている。
「テキサス州政府は中絶を禁止する理由に、『命の尊厳を守ることができない』をあげています。男性のオナニーは、命を作ることに貢献しない、まったく無駄な行為です。命の尊厳を守らなかった精液から得た資金を子どもの命を守る運動に使いたい」
彼女の法案には州共和党は怒り心頭だ。中絶手術を行なった女性と医師を殺人罪に問うことができる法案を出したトニー・ティンダーホルト議員は、テキサス・トリビューン紙の取材にこう語っている。
「テキサス人として恥ずかしい。彼女は人間の生物学に関する基本的な理解が欠けている。中学校の生物学教室からやり直した方がいい」
一方、州財界のある女性経営者はこう絶賛した。
「彼女を夕食に招待したいわ」