「てさぐれ! 部活もの」「gdgd妖精s」といった作品で知られるアニメーション監督・石ダテコー太郎さんのツイートが物議を醸している。
クリエイターへの報酬をめぐる、15回以上の長い連投。クリエイターなら「やりたい仕事はノーギャラでもやりたい」と持論を主張したものの、「経営者が言っちゃだめ」「非常に危ない」と批判を集めた。
モノづくりをする人なら...
きっかけは、2017年3月14日に投稿されたこのツイート。
「悲しいかな、現状関わってもらっているスタッフたちに満足な報酬を払えるまでの環境を作れていない。これはまったくもって僕の不徳の致すところだ」
一方で、
「お金に対して強く主張して来た人とはなるべくもう仕事をしないように心がけている」
とも続ける。「上から目線とかそういうことではなくて」とことわりつつも、「モノづくりをする人なら『やりたい仕事はノーギャラでもやりたいし、辛い仕事なら倍額以上請求する』っていう心情を僕も持っている」と持論を展開。
さらに、「『ボランティアでもいいからやらせてください!』って言ってもらえると、このプロジェクトでクリエイター魂に火をつけてもらえたんだ!?、と感動して頑張ってない袖をふりたくなる」と綴った。
「間違っているとは思ってない」
しかし、これに対し、
「経営者がノーギャラでやりたいとか言っちゃだめ」
「非常に危ないと感じます」
「被雇用者側の『善意』を雇用側が要求していると思われても仕方ない」
と批判が相次いだ。中には「間違っていない」と賛意を示す声もあるが、石ダテさんが15年に制作会社「バウンスィ」を設立した経営者の立場ということもあってか、ツイッターユーザーの声は辛辣なものが目立つ。
石ダテさんはその後、日付が変わって15日のツイートでも、「真理だとは思うけど暴論だっていう自覚もある」とし、「クリエイターは金の話をするな、って言われてた理由が使う立場になって理解できた」と率直な思いを打ち明ける。
とはいえ、
「お金のことを強く主張するってことは、『これは本来ならやりたくない仕事です』、もしくは、『自分はあまり腕の良いクリエイターじゃないです』って言っているのと同義」
「若手クリエイターには覚えておいてほしい話。間違っているとは思ってない」
と持論を撤回することはなかった。