非行生徒の「実名・顔写真」提供が認められる条件  熊谷市ネット流出問題の「本質」

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   埼玉県熊谷市のある市立中学校が非行生徒らの実名などが載った資料を自治会長らに配布し、それがネット上に流出していたことが分かった。資料配布そのものを批判的に報じるメディアもあって、ネット上で論議になっている。

   「暴力的なことばを使う」「友人とトラブル」「けんかをした」。報道によると、この中学校は、2017年1月17日に開いた「いじめ・非行防止ネットワーク会議」で、非行や不登校などの問題を抱える1~3年生13人について、資料でこう説明していた。(訂正・追記あり)

  • 生徒の個人情報はどう扱えばいいのか
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「取扱注意」と書かれたA4判のペーパー2枚

   会議には、自治会長や民生委員、PTA会長、市教委職員、熊谷署員ら17人が出席した。配布された資料は、「取扱注意」と書かれたA4判のペーパー2枚で、住所なども書かれていたほか、生徒13人のうち5人は顔写真も載っていた。以前の会議で、生徒が分からないと対応が難しいと出席者から指摘があり、地域のサポートが必要な生徒としてリストアップしていた。

   この資料は、出席者17人のうち15人が持ち帰っていたという。しかし、ネット上に投稿されてしまい、リストアップされた生徒の保護者2人から翌18日に「資料がネットに流れている」などと学校に抗議があった。学校では、その後、市教委や警察に配った2部を除いて資料を回収し、3月24日に保護者説明会を開いて謝罪するという。

   個人情報を扱う資料のネット流出は、3月15日に各メディアで報じられた。中には、学校が資料を配布したこと自体についても批判的に書いた新聞も一部であった。

   ニュースのコメント欄などでは、「ペーパー資料を配布しちゃダメだろ」「個人情報の扱いが雑すぎ」と学校に批判も出ているが、「情報共有はとても良いこと」「問題人物とそのプロフィールを事前に把握しとくのは大切」などと理解を示す声が支持を集めている。むしろ、何者かがネット上にアップしたことの方が問題だとの指摘が多い。

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