PTAをなくした小学校16年目の真実 「いいことづくめ」の美談のはずが...

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下手に中途半端なPTAよりはスゴイ

   ――どういうことですか。経緯を教えてください。

「PTAがいったんなくなった後も、クラスごとの学級委員や地区委員は選んでいました。本校は児童が集団登校していますから、地区委員は児童の安全のために、付き添ったり、信号を渡る時に誘導したりします。また、学級委員や地区委員は保護者に連絡をするために印刷物を作ったりしなくてはなりません。しかし、PTAのような組織がないと、おカネなどの管理の問題ができてきました。結局、『親の組織の事務局がないと不便だよね』ということになったと聞いております」

   ――PTAをなくした後に、PTA的なものは必要だと気づいたわけですか。

「保護者は子どものために一生懸命やっています。そのためには親をまとめる組織が必要だったということだと思います。ただ、保護者の会は自分たちで立ち上げた組織ですから、他のPTAに比べ非常に自主的だと感心しています。学校側から作らされた組織ではないという意識が強いです。教師は事務局に参加していませんが、下手に中途半端なPTAよりスゴイです」

   ――どういうことでしょうか。

「保護者の会は、自分たちの考えで物事を決め、その後に『こう決めましたが、学校側はご迷惑ではありませんか』と確認をしてくれます。たとえば、保護者が自分たちで茶話会を計画したりします。私と副校長はあくまで相談役の立場です」

   ――たいしたものですね。ところで、親が一番悩むのはPTA役員の押し付け問題ですが、その点は保護者の会にも同じ問題があるのでしょうか。やはり、みんなやらざるを得ないのですか。

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