アニメ「けものフレンズ」が大人気となり、動物園に訪れるアニメファンが増えていると報じられる中、とうとう「フレンズ」と呼ばれる信奉者が事件を起こした、とネットで大騒ぎになった。
宮城県白石市にある「宮城蔵王キツネ村」で、ポリ塩化ビニル(PVC)製のフィギュアをキツネに誤飲させた、というのだ。これは非常に危険で、誤飲したキツネが死んでしまう事もある。
フィギュアとのツーショット写真は撮らないように
「宮城蔵王キツネ村」の情報を伝えるツイッター「キツネ写真館@蔵王キツネ村公式提携中」は2017年3月11日、
「キツネ村場内で、フィギュアとのツーショット写真などを撮っていらっしゃるお客様へ。 誤飲事故がありますので、ご遠慮いただければと思います」
と注意を呼びかけたことでネットが大騒ぎになった。PVCをキツネが誤飲した場合は開腹手術が必要になる場合や、死亡するケースがあると警告したからだ。「宮城蔵王キツネ村」は森の中にあり、キタキツネ、銀ギツネ、青ギツネ、プラチナギツネ、シャドーギツネ、十字ギツネの合計6種類のキツネ約100匹が放し飼いされている。この施設が一躍注目されたのは、3月7日放送の「けものフレンズ」に登場し、担当者がキツネについての解説をしたからで、「フレンズ」たちが訪れることになるだろうと予想されていた。そのため、キツネにPVCを誤飲させたのは「フレンズ」に間違いないという噂が独り歩きし、
「けものフレンズ信者っていかれてんな」
「キツネ殺しのフレンズ」
「サーバルちゃんもこいつのことをフレンズ扱いしないね」
などといったことが掲示板に書き込まれ大騒ぎになった。
そして13日、ある人物が誤飲させたのは自分だと名乗り出た。ツイッターには11日に「キツネ村」に行ったという報告と写真があり、
「胸から上を食われましたのでスペアパーツからロールバックしました」 「野生おそろし...」
と書き、修復したフィギュアの写真を掲載していた。ここで再び議論になったのは、この人物は「フレンズ」なのかどうか、だった。というのも、この人物はプロフィールに趣味について「神姫やドールを撮って遊ぶ人」と書いている。「神姫」というのはアニメ「武装神姫」のことで、誤飲させたというフィギュアもそのアニメの女性キャラだったからだ。
「フレンズ」ではなく便乗にわか?
ツイッターにアップしている誤飲前のフィギュアの写真があり、それを見るとフィギュアをいかに可愛く撮影するかを考えているようで、「けもフレ」を特に意識しているようには見えない。また、住んでいる場所も仙台周辺らしく地元民の可能性もあり、「聖地巡礼」というわけでもなさそうだ。そのため、
「UPしてる写真がけものフレンズと全然関係無いのばっかりで、ファンってより便乗にわかだな」
などといった予想も出る事になった。この人物は今回の件についてツイッターで謝罪し、ツイッターを休止した。
J-CASTニュースが3月14日に「宮城蔵王キツネ村」に取材したところ、
「お客さんが小さい人形を置いて写真を撮っていた時に、キタキツネが近付いて来てその人形を持って行き噛んだ、という事らしいです。飲み込んだとしたら死んでしまう可能性がありますが、飲んだかどうかは分かっていません。誤飲してしまうようなものを地面に置かないよう、厳しく注意したと聞いています」
と担当者は説明した。この人物が「フレンズ」だったかについては分からないそうだ。「けもフレ」にこの施設が登場してから「フレンズ」が訪れるようになったのか、については、
「1人だけ確認しています」
ということだった。