モナリザの表情は曖昧ではなかった 誰もが読み取ったその感情は...

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   独フライブルク大学の心理学・精神保健領域研究所の研究者らが、モナリザの見せるほほえみの感情の正体が「喜び」であったとする調査結果を発表したと、2017年3月11日付でAFPなどが報じた。

   調査に関する論文は、英科学誌ネイチャー系列のオープンアクセス誌(電子版のみの無料学術誌)「Scientific Reports」に掲載されている。

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研究内容はシンプルだが結果は明白

   モナリザのほほえみは以前から謎めいた表情とされ、そこに込められた感情は喜びなのか悲しみなのかを巡るテーマでの研究が多く行われてきた。

   論文によると、研究者らはモナリザの口角を微妙に調整し、原画よりも幸せそうな表情の画像4枚と、悲しそうな画像4枚を作成。その中にさらに原画を1枚混ぜ、12人の被験者に無作為に選んで30回見せ、「見たモナリザは喜びと悲しみのどちらを感じさせたか」と確認するというシンプルな調査を実施している。

   研究者らは原画が最も曖昧であると判定される(「喜び」と「悲しみ」の判定確率が半々)と予想していたが、実際には97%の確率で「喜び」であると判定され、ほとんどの被験者がモナリザのほほえみは「喜び」だと感じていた。

   さらに、より細かく口角を調整して悲しそうな画像を8枚作成し、その中に原画を混ぜて同様の調査を実施したが、やはり被験者は原画を「喜び」だと感じていたという。

   AFPの取材に対し、研究者のひとりであるユルゲン・コルンマイヤー氏は、「(調査結果に)本当に驚いた」とコメントしている。

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