森友学園をめぐる一連の問題で、籠池泰典理事長と稲田朋美防衛相との言い分の食い違いが、さらに鮮明になっている。籠池氏は、2017年3月12日、この問題を追及していたライターの菅野完氏のインタビューに応じ、稲田氏が森友学園の顧問弁護士を務め、同学園の訴訟も受任していたと話した。菅野氏はツイッターで、森友学園が起こした裁判の原告代理人の一人に稲田氏の名前がある準備書面も公開した。
だが、稲田氏は、籠池氏の話は「全くの、それは虚偽」だと主張。稲田氏は夫と共同で弁護士事務所を運営しており、準備書面についても「連名で出すことは多くある」として、実質的な弁護は行っていないと反論している。
籠池氏「初当選以前に顧問弁護士として親交」
動画は3月13日に公開され、長さは約25分。籠池氏は、稲田氏について「旧知の仲」だったとして、05年の衆院議員初当選以前に「顧問弁護士」として親交があったと説明。稲田氏の弁護活動について
「なかなか素晴らしい切り口ですよ?そりゃあ立派なもんだったんじゃないですか?」
とも述べた。稲田氏と会った時期は
「2年ほど前にお会いしたかな?1年ほど前かな?いわゆる業界の筋の会合で自民党会館でお目にかかりましたからな。時の政調会長やったけど」
と説明した。
菅野氏は動画公開後、
「僕のインタビューに出てくる籠池理事長の証言だけだと信用できんと言うのなら、紙で、裏とったこと証明しておこう。やっぱりちゃんと、稲田朋美と書いてある」
として、森友学園が起こした訴訟の2005年の準備書面の画像をツイッターで公開。原告代理人弁護士の名前として、夫の稲田龍示氏の次に朋美氏の名前もある。