企業が導入する「内定者SNS」
ツイートの内容は事実なのか。『キレイゴトぬきの就活論』(新潮新書)などの著書で知られる、大学ジャーナリストの石渡嶺司さんは
「ちょっと古い話じゃないですかね」
と疑問を呈する。
というのも、学生がSNSで「炎上」する事件がピークを迎えていたのは5~10年ほど前。そうした時期でも企業は、就活期間の中盤から終盤の選考に残った応募者に限り、チェックというより「軽い興味で」調べる程度だったらしい。
「多少ネガティブな投稿があっても、内定後に注意すれば済む話ですし、あまり気にしていませんでしたね」
そして現在は、LINEをはじめ、クローズドなSNSが学生の間で主流になったこともあり、
「(学生のSNSアカウントを)気にする企業はほとんどないんじゃないでしょうか。SNSがきっかけで学生に不信感を持つ人事担当者は少ないでしょう」
と指摘する。
一方、企業が内定者に自社導入したSNSを使わせ、そこでの振る舞いや発言をチェックする場合はあるという。
「『内定者SNS』といい、企業が予算を付けて導入します。話題は日常会話から課題のやり取りまでと幅広いですが、内定者の入社意欲や熱意をチェックし、内定を辞退しないかどうか見ています」