岡田光世「トランプのアメリカ」で暮らす人たち NYバレンタインデーの「愛と政治」

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「抗議」オブジェの前で愛を誓うトランプ支持者

   前述のハートのアートオブジェは、その制作団体の代表によると、「トランプ大統領の排他的な移民政策に対する抗議の意味」で作られたという。バレンタインデーの5日後にはタイムズスクエアで、同政策に反対する抗議集会「私もムスリム」が開かれた。

   トニーとジーナはトランプ支持者だ。ジーナは、「このオブジェは客観的で素晴らしいが、制作者の意図は残念だ」と言う。

   彼女は、「トランプに投票したと言うだけで、人種差別者呼ばわりされるのは、うんざりよ」と憤慨する。

   「私はそんな人間ではないし、そんなふうに自分の子供を育てた覚えもないわ。トランプ派も反トランプ派も、それぞれの主張ばかりしていないで、対話できる場が必要だと思う」

   バレンタインデーにはタイムズスクエアに、政治信条に関係なく、人々が集まってともに愛を誓い合った。

   市の人口の4割近くが外国生まれというニューヨーク。その中心のタイムズスクエアには、全米、そして全世界から観光客が集まり、世界の交差点と呼ばれる。リベラル派が多いニューヨーカーたちが、保守派の人々と出会う最高の場所といえる。

   タイムズスクエアの関係者は言う。「このオブジェをきっかけに、トランプ派と反トランプの間で対話や議論が生まれたら、素晴らしいだろう?」(敬称略。随時掲載)

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