東日本大震災から丸6年を迎えた。丸5年の「節目」だった1年前は、地震発生時刻(14時46分)をはさんで、民放テレビ各局が約4時間連続で、報道番組を編成していた。
しかし今年は、各キー局が2時間前後と短く、バラエティーの「番宣」に時間を割いた。
日テレは1時間半で切り上げる
2017年3月11日、土曜の午後に民放各キー局が組んだ特番は、日本テレビの「news every.特別版」(13時30分~15時)、TBSの「3.11 7年目の真実」(14~16時)、フジテレビの「日本を襲う巨大地震 忘れていないか3.11」(14~15時35分)が、いずれも2時間以下で終わっている。
テレビ朝日は、「スーパーJチャンネル」スペシャルと「ともに、未来へ」(13時59分~16時30分)から、そのまま通常の「スーパーJチャンネル」(~18時)へとつなげているが、日テレ、TBS、フジはバラエティー番組をはさんでから、夕方のニュースに入った。
3局の16時台には、バラエティー番組の宣伝(番宣)が放送された。日テレの「今夜は!天才!志村どうぶつ園」の場合、過去に放送した被災地に関連する内容を交えつつ、その日の夜に放送する番組の告知につなげていた。TBS「ナイナイのお見合い大作戦!」、フジ「お客様と10人」はいずれも、震災が絡んでいなかった。
ツイッター「風化が始まっていると感じる」
1年前、2016年の「3.11」は、どうだったのか。午後の民放各局は、テレビ朝日が「スーパーJチャンネル」、TBSが「Nスタ」を拡大版(14時前後~19時)として放送。日本テレビ(情報ライブ ミヤネ屋、news every.)とフジテレビ(直撃LIVE グッディ!、みんなのニュース)も2番組にまたがる形だが、14時台から19時まで震災特集を組んでいた。
なお、昨年の3月11日は金曜日だった。同じ午後でも生放送の情報番組が並ぶ平日と、もともと再放送が多い土曜日は同列では扱いにくいが、5時間から2時間へ、大きく報道時間が減ったことは事実だ。ツイッターでは、
「6年目になると、そうでもなくなるんだなぁとテレビ欄見て思った」
「ラテ欄のテレビ局各局の震災の特番時間を見てると、風化が始まっていると感じる」
「今後年が進むにつれどんどん震災特番も縮小して行くのかな...」
「震災から1年たった時はこの時間も 震災関係のドキュメントとか特番やってたはずなのに6年目の今日は特集やるのも特番、ドキュメントもほんの少しだけ」
といった反応が出ている。しかしその一方で、震災特番を見たくない人もいるようで、番組時間短縮の受け止め方は三者三様だ。
過去の番組表をさかのぼってみると、震災翌年の12年3月11日は、テレ朝の連続14時間特番をはじめ、各局が合計8時間近く編成。13年は6時間前後、14・15年は5時間前後、震災特集を組むニュース・情報番組があった。