相乗効果を発揮するのか、一つに集約していくのか
一方、ピーチ側は現在18機の機材を2020年にはほぼ倍増の35機にしたうえで、路線を拡大したい方針で、今後の機材調達などにはANA・HDの支援が期待できるととらえている。
ただ、「ピーチの強みだった経営の独自性は維持できるか」(航空関係者)という疑問の声は根強い。片野坂社長は「ピーチの独自性を尊重しながら、親会社としてサポートする」と述べたが、これはそんな不安を払拭する配慮だったとみられている。
今後、特に不透明になるとされるのが、ANA・HDが100%子会社として抱えているLCC、バニラエアとの関係だ。二つのLCCが一つの航空会社の中に存在しているのは、明らかに非効率といえる。ピーチはあくまで独自路線を貫く構えだが、片野坂社長は「一緒にするかどうかは今後考えていくテーマ」とも述べ、含みをもたせた。
二つのLCCが今後、相乗効果を発揮するのか、一つに集約していくのかも注目点の一つといえる。