「嫉妬やストレスが生まれる状況には注意」
犬や猫の保護などをしている八王子市保健所の生活衛生課では、今回の事故について、原因などは警察で調べているとJ-CASTニュースの3月10日の取材に答えた。また、犬の飼い主側から引き取ってほしいという話は来ていないとした。
犬が自分より小さな乳児を噛むことが多いのかについては、次のように説明する。
「噛み付き事故は、小さい子供が多いとは限りません。散歩中に大人に噛み付くようなケースも多いからです。大きな犬より、ダックスフンドなど小さい犬の方が人に噛み付くことが多くなっています。ゴールデンレトリバーが人に噛み付いたというのは、あまり聞いたことがありませんね」
どのようなときに噛み付くのかについては、こう言う。
「嫉妬や焼きもちのときもあるかもしれませんし、散歩などが少なかったり食事や排せつをしたりするときにストレスから噛み付くこともあるでしょう。気に入らないことがあれば、攻撃的になります。犬は、人を順位付けしており、子供だと態度が違うことがあるようです。動物は、人間と違って、本能がむき出しになるときがあり、飼い主が大丈夫だと思っても注意しないといけないでしょう。小さい子供なら、大人がきちんと見守る中で安全を確保して犬に触らせるのが大前提になります」
環境省の動物愛護管理室によると、人への噛み付き事故は、2015年度は全国で4208件あり、飼い主・家族以外で2人が亡くなっている。飼い主・家族への噛み付き事故は、5%に過ぎないが、過去には死亡例もいくつかあり、飼い主・家族だから安心できるわけでもなさそうだ。