タワーレコードでCDを購入した客がもらえる特別イベントの抽選券について、運用上のミスがあり、同社は「完全にこちらの不手際でした」と謝罪した。
CD購入枚数分だけ抽選券をもらえるキャンペーンだが、複数枚買った客が、連番になっている抽選番号の1枚が欠けていることに気付いた。そして、その欠けていた番号が当選番号だったため、インターネット上で「不正ではないか」と騒ぎになっていた。
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タワーレコードが不正疑惑についてミスを認め謝罪した（画像はタワレコ公式ウェブサイトから）
4枚中、「A437」「A438」「A439」の次が「A441」
抽選券は、K-POPグループ「B1A4（ビーワンエーフォー）」の2017年3月8日発売ニューシングル「You and I」をタワーレコードで予約購入した客に渡されるもので、抽選番号が印字されている。当選者には東京都内で11日に行われるB1A4のイベント「プレミアトークショー」に招待される。イベントは2部制で定員は各部100人。当選番号は9日にタワレコのウェブサイトで発表された。
イベントは、このタワレコのキャンペーンで当選しないと参加できないため、CDを複数枚同時に購入して枚数分の抽選券をもらい、当選確率を高めようと思うファンが多かった。だが、そうして得た複数の「抽選番号」と、発表された「当選番号」を見比べ、違和感を覚えた購入者が続出した。抽選番号は連番になっていたが、途中で抜けている番号があり、その抜けていた番号が当選番号だったというのだ。ツイッター上では、抽選券を撮った写真つきでの報告が相次いだ。
4枚同時購入したというあるツイッターユーザーの抽選券は「A437」「A438」「A439」「A441」となっており、途中の「A440」が抜けていた。別のユーザーの抽選券も「C421」「C424」「C425」「C426」「C427」で、「C 422」と「C423」がすっぽりなくなっていた。また別のユーザーは「B374」「B376」「B377」「B378」「B379」となっていて「B375」が抜け落ちていた。そして、抜けていた「A440」「C 422」「B379」はいずれも当選番号だったのだ。
「店員が当選番号抜いた状態で梱包して転売してるんじゃないかって疑うレベル」
こうした報告には、同じ経験をしたという別のユーザーから数多くの返信が届いていた。
「私も10枚買ったけど同じです...」
「同じ思いをされている方が、たくさんいますね...」 「私も連番で来て抜かれてた番号が当選してました」
中には
「店員が当選番号抜いた状態で梱包して転売してるんじゃないかって疑うレベル」
との疑惑をタワレコに感じるユーザーも出た。
J-CASTニュースが3月10日13時ごろにタワレコに取材したところ、「そのような報告が出ていることは把握しております。現在事実確認中です」と答えた。
その後、タワレコは10日17時、ウェブサイト上で「B1A4の3月11日開催イベントの応募抽選に関するお詫びとお知らせ」との謝罪文を公開。
「抽選にてイベントを実施するに当たり、一人でも多くのお客様にイベントをご覧いただきたく、またご当選者が各店舗平等に行き渡るよう、あらかじめ当選券とそれ以外を分け、各店舗に配布しておりました。本来、お客様に抽選券をお渡しする際は、当選券およびそれ以外の券、すべての番号をシャッフルしてお渡しするところ、新宿店およびタワーレコード オンラインにおいてはシャッフルが十分に行われていない状態でお客様に配布したことで、このような事態を招く結果となりました」
当選券とハズレ券をシャッフルするはずが...
詳細な経緯についてタワレコは改めてJ-CASTニュースの取材に応じた。当選番号の抽選券を客に配布する前に意図的に抜き取った事実は「ございます」と認め、「完全にこちらの不手際でした」とした上で以下のように説明した。
まず、当選確率に店舗ごとの偏りを生じさせず、全国の店舗に均等の枚数の当選券が行き渡るよう、通し番号順に整理されている状態であらかじめ当選券だけを抜き出しておいた。当選券とハズレ券を各店舗に配送した後、本来は通し番号がバラバラになるようシャッフルしてから順に購入客に渡すところを、新宿店とオンライン店だけは運用上の不手際により、そのシャッフルが十分に行われなかった。そのため、この2店で複数枚購入した客の一部は、「連番になっているのに当選番号だけが抜け落ちている」という現象が起き、タワレコ側が客に当選券を渡さないよう意図的に操作をしたのではないか、との疑惑が出てしまった。
このため、「新宿店とオンライン店での購入客に行き渡る分の当選券は存在します」とし、「現時点では連番のうち当選番号だけなかったという購入者様への個別の対応は考えておりません」と話していた。ただ「運用方法の見直しおよび徹底を全社にて改めて行ってまいります」と再発防止に努める意思を表した。
ウェブサイトの謝罪文でも、「当社の運用上の不手際および過度な配慮により、お客様ならびにアーティスト様に多大なご迷惑をおかけし、またご不快な思いをさせてしまいましたことを深くお詫び申し上げます」とした上で、「今後はこのようなことがないよう運用を見直し、あらためて徹底を図ってまいります」としている。