公的機関や医師自らの情報発信も
どのような医療・健康情報が信頼できるのか、素人が見分けるのは難しい。とくに、医師の見解が分かれる医療問題があった場合、専門知識を持たない一般読者や視聴者は「どちらが正しいか」をすぐに判断することは難しい。
WELQ問題以降、医師が監修しているメディアも少なくないが、必ずしも信頼性が保証されるとは言えない。がんの情報をまったく関係のない分野の医師が監修していても、信頼性に欠けることもある。
一方で、ネットの中にも情報源として活用することはできる。業界の専門情報誌や公的研究機関、専門医などが発信する情報は比較的信頼できるといえる。 生活の質の向上につながる最先端の安全な医学・医療情報の提供と実践を掲げ、医師によるコラムや論文紹介、治療法解説、商品分析を多数掲載している「エイジングスタイル」は、医師が自ら情報発信をする場として、幅広い診療科目の専門家や医師をそろえている。
また、先のガッテンが報じた糖尿病に関する情報であれば、医療情報を専門に扱う創新社の「糖尿病ネットワーク」は現役の糖尿病専門医の声が豊富だ。より広い健康情報なら国立健康・栄養研究所が運営する、海外論文翻訳情報のウェブサイト「リンク・デ・ダイエット」などが存在する。
いずれにせよ、ネットや既存媒体に限らず、メディアが発する情報を100パーセントうのみにするのではなく、さまざまな情報を参照して信頼に足る情報はどれなのかを確かめる必要がある。