第4回WBCでの世界一奪還を目指す侍ジャパンの「黙認応援団」として、日本野球機構(NPB)主催の公式イベントなどに参加している「偽(いつわり)ジャパン」。お笑い芸人・アントキの猪木さん(43)をリーダーに、約20人のモノマネ芸人で結成された団体だ。
だが、そんな「偽ジャパン」のメンバーの中に、WBC関連イベントに参加していない芸人がいる。それは、覚せい剤取締法違反で逮捕された清原和博氏のモノマネで知られるリトル清原さん(45)だ。
「さかとも」や「マネケン」が参加
「偽ジャパン」は2015年4月1日、エイプリルフールに合わせて結成。リーダーのアントキの猪木さんら一部を除いて、大半のメンバーは野球選手のモノマネで知られる芸人たちだ。
もちろん、今回の本家・侍ジャパンにちなんだメンバーも多い。例えば、坂本勇人選手(巨人)のモノマネをする「さかとも」さんや、山田哲人選手(ヤクルト)をまねた「山田ゲスト」さん。そのほか、本家の代表選出を辞退した前田健太選手(ドジャース)に瓜二つの「マネケン」さんも参加している。
そんな偽ジャパンは今回のWBCにあたり、NPB側が主催する公式イベントにも数多く出席している。17年2月27日の本家・侍ジャパンの「出陣式」にも参加したほか、28日と3月1日に行われた台湾プロ野球選抜との壮行試合で行われたイベントにも出演した。
だが、こうした「公式」イベントに、偽ジャパンの中心メンバーであるリトル清原さんは出席しなかった。実際、侍ジャパン公式サイト上にある「偽ジャパン」特設ページには、リトルさんの名前が掲載されていない。
なぜ、リトルさんはWBC関連イベントに姿を見せないのか。ZAKZAK(夕刊フジ)は3月6日に配信したウェブ記事の中で、
「NPBから『清原さんは連れてこないでください』といわれたんです」
という関係者の話を伝えている。この報道を受け、ツイッターには、
「なんか可哀想やな 本家立たずば分家も立たず」
「出禁になってるのがリトル清原とは...。いや、ええやんけ。なんでそんなところで過敏なんや」
など、リトルさんに同情する声が寄せられている。
アントキの猪木「自粛って感じです」
J-CASTニュースが3月7日、偽ジャパンのリーダーであるアントキの猪木さんに話を聞いたところ、
「いや、特にNPB側がNGを出したなんて話はありません。というか、たぶん僕らの活動をそこまで気にしているわけがないと思います」
と笑いながら話す。その上で、リトルさんが壮行試合などのイベントに出演していない理由については、
「自粛って感じですよね。別にリトルがいても怒られないとは思うんですが、清原となると本人のアレがあるので・・・。リトル本人も含めて、こちら側で『遠慮しよう』という話になったんです」
と説明する。リトルさんもその決断には理解を示しており、出演見合わせについては「致し方ない」と話しているという。
そのほか、猪木さんはNPB側の担当者にリトルさんの「自粛」を伝えた際の様子について、
「結構、NPBの担当者はありがたそうにしていましたね。やっぱり、リトルには出て欲しくなかったのかな(笑)」
とも振り返っていた。
なお、リトルさんは3月7日にフェイスブックを更新し、
「いよいよWBC開幕。心配事はたくさんありそうだけど短期決戦、流れに乗って世界一へ!前回はサンフランシスコの決勝ラウンドまで応援に行きましたが、今回はテレビで応援します」
との思いをつづっている。