ノンスタ井上の不起訴、甘すぎる? 「罰金刑の方がよかった」との弁護士も

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   タクシーと衝突して逃走したとして書類送検されたお笑いコンビ「NON STYLE」の井上裕介さん(37)が、不起訴(起訴猶予)処分になったと報じられた。ネット上では、ファンから復帰を期待する声も出ているが、依然として厳しい意見も多くなっている。

   「『許してあげてほしい』という被害者の心情を考慮した」。各メディアの報道などによると、東京地検は2017年3月6日、今回は起訴を見送ったことについてこう説明したという。

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会見し「舞台の仕事から」復帰か

   井上裕介さんは、16年12月11日深夜に東京都世田谷区内の都道で乗用車を運転し、タクシーを追い越して左へ車線変更をしたとき、車の左後部をタクシーの右前部にぶつけたが、そのまま走り去っていた。この事故で、タクシーの40代の運転手男性が首に2週間のケガをした。

   その後、井上さんは、道交法違反(ひき逃げ)と自動車運転処罰法違反(過失運転傷害)の疑いで警視庁世田谷署から17年2月1日に書類送検された。逃げた理由については、飲酒運転したことは否定したが、事故が世間に知られたら大変だと思ったと話したという。

   井上さんはその後、タクシーの運転手に直接謝罪し、運転手と示談も成立したと報じられている。事故後は、芸能活動を自粛し、都内の自宅マンションにこもる毎日だという。検察の処分が決まったことで、井上さんは、3月7日20時から都内で弁護士が同席して謝罪会見を行う予定になっている。

   今後について、スポーツ紙などでは、相方の石田明さん(37)と謝罪行脚したうえで、まず舞台の仕事から復帰するはずだとの関係者の話を紹介している。芸能界からは、激励の言葉も相次いでおり、吉本興業の先輩でもある極楽とんぼ・加藤浩次さん(47)は、日本テレビ系「スッキリ!!」で7日、「会見でしっかり自分が反省した弁を述べて、一からまた頑張ってもらいたい」と述べた。

「早く漫才がみたい」の声もあるが...

   井上裕介さんが起訴猶予になったことで、ニュースのコメント欄などでは、ファンらから「被害者がいい人で救われた」「これを良い教訓として行ければ良い」「早く漫才がみたい」といった書き込みがあった。

   一方で、検察の処分について、「ちょっと甘すぎる」「なんか釈然としない」「ひき逃げしてこれかよw」などと疑問が上がった。また、井上さんについても、「逃げたことに対して印象が悪すぎる」「以前のように笑って見れない!」「活動再開しても厳しいだろうな」といった指摘が出ている。

   元東京地検検事の大澤孝征弁護士は、J-CASTニュースの3月7日の取材に対し、検察の処分についてこう話した。

「かつて交通戦争が叫ばれた時期は、送検事故の7割が起訴されていたと思います。車は一種の凶器であり、相応の責任を取るべきとの考え方です。しかし、今では、一般の人に有用とされる車社会となって、起訴率は2、3割しかないと思います。話し合いで解決するものなら何も犯罪者にする必要はないということで、今回の処分もその流れの中で理解できるものと言えます」

   ただ、大澤氏としては、「個人的には、処分は甘いんじゃないかなと思います」と明かす。「逃げたのはいけないことで、ひき逃げに問われる余地があり、(略式)起訴したうえで罰金刑を科した方がよかったのではないかと思っています」と話している。

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