「新宿の目」撤去の噂、小田急が全面否定 誤情報がネットで急拡散したのはなぜか

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テナント撤退が「スバルビル建て替え」の連想に

   いったいなぜ、こうした根も葉もない噂がネット上を一人歩きすることになったのか。ツイッターに寄せられた書き込みを確認する限り、「スバルビル」の建て替えが噂になり始めたのは16年10月頃となる。

   このタイミングで起きた出来事といえば、スバルビルの1階で営業していたみずほ銀行新宿西口支店の移転だ。ビル外観の目立つ場所で営業していた同テナントの移転を受け、ツイッターには、

「新宿で発見。スバルビルが建て替えみたいです。寂しいですが発見しました」
「新宿西口、スバルビルのみずほ銀行ATMが移転してた。いよいよ建て替え始まるんだろう」

といった投稿が出た。

   ビル名の由来にもなった富士重工が2014年に移転したほか、地下飲食街でのテナント撤退も相次いでいたスバルビル。今回のみずほ銀行の移転を受け、営業を続けているのはマクドナルドとロシア料理店の2軒だけになった。

   どうやら、こうしたテナントの撤退が相次ぐ状況から「スバルビルが建て替えになる」と勘違いするユーザーが出たようだ。

   その後も、「スバルビルが建て替えになる」といった投稿は定期的に出ており、それに合わせて「新宿の目も無くなるの?」といった声も増えていった。さらに17年2月頃からは、

「無くなる前に(写真に)残しておこう。 新宿の目」
「新宿駅西口のスバルビルは建て替えで、地下にある新宿の目もなくなるようです」

といった投稿もポツポツと出るようになっていた。

   そして起きたのが、今回の騒動だ。実際、誤った情報が一気に拡散するきっかけとなった投稿を寄せたユーザーも17年3月6日午後、

「スバルビルの『新宿の目』の投稿につきましては人から聞いたことを迂闊にも投稿してしまい、誠に申し訳ございませんでした(略)なので、デマを流そう、などという意図は全くありませんでした」

と釈明している。

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