通販サイト側は「パトロールも実施」
2017年3月2日のJ-CASTニュースの取材に応じた国民生活センターの担当者によれば、直送転売業者の問題については数年前から把握しているという。
実際、同様のトラブルの相談はセンターにも寄せられているといい、中には「自分の名前や住所が勝手に別の通販サイトに伝えられたこと」を問題視する声もあったそうだ。ただ、担当者は「現時点では、センターとして何か対応を行う予定はありません」として、
「(通販サイトの)事業者側での対策や対応をお願いしています」
とも話していた。
では、通販サイト側はどのような対策を進めているのか。ヤフーの広報担当者は3月3日の取材に対し、「ユーザーからの声などをもとに事実確認を進め、パトロールも実施しております」と説明。その上で、
「違反行為の事実確認が取れ次第、当該業者の強制休店を行っています」
と説明する。
また、「楽天市場」の広報担当者は取材に、
「まず、弊社がこの問題を把握したのは16年夏のことです。お客様から『楽天で商品を買ったのに違う箱で届いた』との問い合わせが寄せられたため、調査を実施したところ、『直送転売』が疑われる業者がありました。その際に確認した業者は、すでに出店契約を解除しています」
と説明。その上で、17年2月2日付で出店者向けのガイドラインを改定。商品を発送する際に使う段ボールなどの梱包物に、
「楽天市場に出店している店舗のURLを記載すること」
を求める内容を追加し、直送転売に対策を加えたという。
このように通販サイト側が対策を進める一方で、まだ直送転売を行う業者は存在しているのが現状のようだ。では、こうした業者を見分ける方法はあるのだろうか。
実は、ネット上にはすでに直送転売業者への「対策方法」をまとめたページが複数存在する。これらのサイト上では、アマゾン以外のサービスを使う場合に、
(1)販売ページのレビューに「アマゾンからギフトで届いた」という報告が出ている
(2)商品紹介の文章に、アマゾンの販売ページ上でしか意味が通らないワードがある
(3)有料のラッピングサービスのデザインが、アマゾンと全く同じになっている
といった点をチェックすることが対策の一つになるとアドバイスしている。