「男の3人に1人、女の4人に1人は不倫をしている」「男性の4割、女性の5割はセックスレス」――こんな日本人のセックス事情が、大手コンドームメーカー「ジェクス」が2017年2月27日に発表した調査で明らかになった。
このほか、「若い女性の3割は頻繁にマスターベーションをする」「童貞率より処女率の方が低い」など、「肉食女子化」も進んでいるようだ。
「1年間セックスなし」が男性4割・女性5割
ジェクスが2月27日付で発表した「ジャパン・セックスベイ2017」の資料によると、調査は20~69歳の男女5029人を対象に2016年10月21日~24日にインターネット上で行なわれた。調査内容や分析では、日本家族計画協会理事長の北村邦夫医師が監修した。
まず、「セックス経験の有無(経験率)」について聞くと、20代男性では57.9%が経験済みで(童貞率42.1%)、女性では73.7%が経験者だった(処女率26.3%)。女性の経験率が高い傾向が続いている。30代でも男性が81.3%(童貞率18.7%)、女性が87.2%(処女率12.8%)と女性の方が上回る。
セックス経験者に「この1年間のセックス回数は?」と聞くと、衝撃的な回答が返ってきた。男女とも最多だったのが「この1年まったくない」(男性36.8%・女性45.2%)で、続いて「年に数回」(男性20.3%・女性18.1%)、「月1回」(男性12.0%・女性10.5%)、「月2~3回」(男性14.8%・女性14.0%)、「週1回」(男性10.3%・女性9.0%)、「週2回以上」(男性5.7%・女性3.2%)だ。「この1年まったくない」という人は年齢が高くなるほど多くなるが、「オトコ盛り」の30代男性で26.5%、40代男性で34.8%もいた。
何かと世間を騒がせている「不倫」だが、「不倫をしたことがあるか」を聞くと、男性の37.0%、女性の24.4%が「ある」と答えた。「現在、浮気・不倫をしている」人も男性で13.2%、女性で7.0%いた。男性は3人に1人。女性は4人に1人が不倫をしていることになる。「不倫率」が一番高いのは男性では60代で45.0%、女性では50代で29.4%だった。「熟年世代」がアブナイようだ。また、その相手について聞くと、男性は「なりゆき」、女性は「特定の1人」と答える傾向が多かった。女性の方が「マジ」に不倫をしているようだ。
若い女性の3割は「週1以上」のマスターベーション
ところで、女性の「肉食化」がいわれて久しいが、本当はどうなのか。「どちらからセックスを求めることが多いか」を聞くと、「自分から」が男性では70.8%と圧倒的。女性では5.3%とほんの少数だ。しかし、年代別にみると、30代女性では9.3%とほぼ10人に1人が自分から求める。また、「どちらからともなく求める」割合も、40代女性では34.6%に達している。
マスターベーションと言えば、男性の特権のように思われているが、こちらでも「肉食女子化」の傾向がみられる。「マスターベーションの頻度」について聞くと、「ほぼ毎日」が男性8.8%・女性0.7%、「週に3~6回」が男性18.9%・女性2.5%と男性が圧倒的に多い。しかし、「週に1~2回」となると、男性35.5%・女性13.6%と女性も増えていく。「まったくしたことがない」のは男性5.4%・女性27.8%だった。女性でも20~30代では3割近くが割合頻繁に行っており、「週に1回以上」の合計は20代で30.1%、30代では25.2%だった。
また、「マスターベーションをしている時の『オカズ』」(2つまで)を聞くと、男性では「アダルト動画(実写)」がほとんどで79.1%。女性でも「オカズ」としてあげたものではトップで15.1%だが、「特にない」が一番多くて57.8%だった。女性の場合、想像力とイメージを膨らませて楽しむようだ。
男性の4割が「早撃ち」に悩むが、女性の7割は「イタイ」
性に対する悩みは男女で大きく異なる。「セックスの際の悩み」を聞くと、男性で断トツなのが「射精までの時間が短い」で35.8%、女性では「オーガズム(絶頂感)が得られない」で22.5%だった。男性は「早撃ち」を気にするが、女性で「時間」を気にする人はわずか9.1%だ。そこで、「1回のセックス時間(前戯から終了まで)」を聞くと、男性・女性とも一番多いのが「20分程度」(男性35.9%・女性36.4%)、続いて「30~1時間未満」(男性37.5%・女性34.2%)、「10分程度」、(男性17.5%・女性20.9%)だ。ほとんどの年代で、男性の方が女性より所要時間を長く答えており、男性が「時間」にこだわり、自分を過大評価している傾向がみられる。
女性には「絶頂感」の問題とともに「性交痛」という悩みがある。そこで、女性に「セックス時に痛みを感じるか」を聞くと、「いつも痛い」「だいたい痛い」「たまに痛い」を合わせると67.1%も「痛み」に苦しんでいた。この割合は若い年代に多く、30代で76.5%、20代で73.3%もいた。そのため、「痛みのために性的に満足できない」人が43.4%いる。
最近、インターネット上の「フェイクニュース」(ウソ情報)が話題になっているが、調査では最後に「妊娠・避妊に関する噂・デマ・都市伝説」についても聞いている。科学的根拠が乏しい「都市伝説」を並べ、「こんな話、信じていませんか?」と聞くと、意外に多くの人が信じていることがわかった。(カッコ内は信じている人の割合)。「コーラで膣や外性器を洗うと避妊できる」(6.5%)、「膣外射精をすると避妊できる」(3.0%)、「生理中にしても妊娠しない」(1.7%)、「膣内を水で洗うと避妊できる」(0.9%)、「射精後逆立ちをすると妊娠しやすい」(0.6%)などだ。