ゆうちょ銀の融資「新業務」 4年半も認可が下りない理由

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   日本郵政グループのゆうちょ銀行が個人向け住宅ローンや企業向け融資へ参入できるか正念場を迎えている。民間の都銀や地銀であれば住宅ローンや融資を手がけるのは当たり前だか、ゆうちょ銀行は民営化した後も融資の審査能力が疑問視され、政府の認可が下りないためだ。

   郵便局の窓口で契約できる住宅ローンは、地方銀行のスルガ銀行(本店・静岡県沼津市)の商品で、ゆうちょ銀行は仲介しているに過ぎない。ゆうちょ銀行は事態の打開を目指し、政府に新たな認可を迫る方針で、次の一手が注目されている。

  • ゆうちょ銀行、個人向け住宅ローンや企業向け融資への参入なるか
    ゆうちょ銀行、個人向け住宅ローンや企業向け融資への参入なるか
  • ゆうちょ銀行、個人向け住宅ローンや企業向け融資への参入なるか

個人向け貸付など

   ゆうちょ銀行は2012年9月、利用者の利便性の向上と収益源の多様化を目指し、(1)住宅ローンやカードローンなど個人向け貸付、(2)住宅ローンとセットとなる火災保険など損害保険の募集、(3)企業向け融資――の3つを新規業務として認めてもらうよう、金融庁と総務省に申請した。しかし、4年余が経過した現在も結論が出ず、関係者はやきもきしている。

   ゆうちょ銀行が住宅ローンや融資など新規業務に参入するには、金融庁長官と総務相の認可が必要で、郵政民営化委員会の意見を聞いて決定することになっている。

   郵政民営化委員会は2012年12月、(1)の個人向け貸付について、「他の金融機関との提携による業務の取り扱い実績があり、支障はないものと認められる」との意見をまとめた。(2)の損害保険の募集も「利用者利便の向上につながる」、(3)の法人向け貸付についても「支障はないと認められる」との意見を金融庁長官と総務相に提出した。

   法人向け貸付については、対象を大企業に限定し、審査の難しい中小企業については参入すべきでないとの考えを示したものの、郵政民営化委員会は新規業務を認めるべきだという立場だ。

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