「活動の手伝いなら引き受けてもいい」人が9割以上
会長になって2年目の2012年、改革の動きをスタート。会員にアンケートをとると、7割の人は入退会が自由であることを知らなかった。また、役員になることへ強い負担を感じていた。その一方で、「活動の手伝いなら引き受けてもいい」という人が92%もいた。つまり、大半の親はPTA活動に意義を感じているのだ。そこで、入退会を自由にし、行事や活動ごとにボランティアを募る方式を提案すると、反対者が多かった。役員は当初、上田さん以外の全員が反対。入退会を自由にしたら加入者が激減し、活動を支える予算が確保できなくなることを心配したのだ。
しかし、実際に改革を始めると、3年後の2016年4月現在でPTA加入率は95.5%と非常に高い。上田さんの「ボランティア精神」に訴える考え方に共感する親が多いということだ。上田さんの後に2015年からPTA会長になった川崎克彦さんもシングルファーザーである。川崎さんは、上田さんが始めた「ボランティア路線」をさらに推し進めた。2016年6月4日付朝日新聞「『PTA強制加入』改革の狙いは」の中で、こう語っている(要約抜粋)。