東芝、債務超過「容認」の代償 4月の株価を直撃か

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2017年度中には売却を完了する考え

   交渉が思惑通りに進まない中、東芝は2月中旬になり、3月末の債務超過回避にこだわらない方針に転換した。自ら期限を切って拙速な交渉を続ければ、「相手に足元を見られて買いたたかれる可能性が高まるだけ」との判断だ。売却する株式を20%未満から過半へと引き上げて時間をかけて相手と交渉することで、債務超過に陥ったとしても有利な条件を引き出し高値で売ることを重視することにした。「過半の売却」は、財務体質の抜本的な立て直しのためとして主取引銀行が強く求めていたことでもある。

   この決断に伴い、3月末時点での債務超過は避けられなくなり、東京証券取引所のルールで東証1部から2部に降格することが確実になった。東芝は計画を見直し、3月中に2回目の入札を行い、6月の株主総会までに売却先を決め、2017年度中には売却を完了する考えだ。

   ただ、「通常、ファンドは東証1部銘柄を対象にしていることから、2部への降格は、ファンドの投資対象から外れることになる」(証券筋)。欧米の年金基金なども主に東証1部銘柄に投資しており、東芝が2部に降格した時点で、大量の売りが発生するとの見方は強く、これを見越した売りが膨らむ可能性も指摘される。

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