「有馬温泉とは全然泉源が違います」
こうした「有馬温泉源泉説」を、マスコミ各社もこぞって取り上げた。たとえば産経新聞電子版は3月1日付け記事で、「犯人は有馬温泉の湯気?」と伝えた。
本当に有馬温泉の源泉がトンネル内に湧いているのだろうか。有馬温泉観光協会の担当者は、「有馬温泉とは全然泉源が違います」と一蹴する。有馬温泉の泉源は、六甲山の裏手にあたる有馬地域。六甲山の表を走る六甲トンネルから湧き出ることは「ありえない」とする。
ただ、六甲山近辺は比較的温泉が湧きやすく、
「有馬温泉とは別の温泉が湧き出ているのではないか」
とも指摘した。
いずれにせよ、温泉由来の湯気であるのは間違いないようだ。ただ、温泉とともに可燃性の天然ガスが噴出している可能性もある。
07年6月には、東京都渋谷区の温泉施設で天然ガスの引火爆発事故が起こった。今回のケースとは環境も状況も異なるが、そうした危険性に留意しておく必要はあるかもしれない。