やせた少女は背骨が曲がりやすい 思春期の50人に1人、原因不明

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バスケットとバトミントンの少女はなりにくい

   このように情報が錯そうし、患者や家族が疑心暗鬼になっているのが現実だ。そこで、研究チームは大規模な調査で、「思春期特発性側弯症」とこれら遺伝やスポーツ歴、生活習慣との関連を調べた。調査には、学校健診などで側弯症が疑われた女子中学生2600人の協力を得た。身長や体重、スポーツ歴、家庭環境、母親の妊娠中の状況、出産の状況、出生後の発育など38項目を詳しく聞き取り調査した。そして、エックス線写真で思春期特発性側弯症かどうか検査すると、約半数の女子が側弯症と診断された。

   その結果、次のことが明らかになった。

(1)やせ型の子ほどなりやすい。肥満度を示す体格指数「BMI」が18.5未満の「やせ傾向」の子は、「標準体型」(BMI18.5~24.9)の子に比べ、発症するリスクは1.38倍だった。以前からBMIが低い、やせている子はなりやすいことがいわれてきた。原因としては摂食障害、過剰な運動、骨のカルシウム・ミネラル不足、ホルモンバランスの異常などとの関連が考えられ、改めて裏付けられた形だ。
(2)遺伝性が高い。母親が側弯症ではない子に比べ、母親が側弯症の子は発症するリスクが約1.5倍になる。
(3)スポーツ経験では、バレエとの関連が高い。バレエをしない子に比べ、バレエをする子は1.3倍なりやすい。しかも、早くバレエを始めた子ほどなりやすく、7歳以下から始めた子は1.38倍だった。新体操は、やっている子の数が少なかったため、統計学的な結果が出せなかった。
(4)逆にバスケットボールやバドミントンをしている子はなりにくく、それぞれ、していない子に比べて0.69倍、0.61倍だった。
(5)通学カバンの重さや、肩掛けカバンかリュックかどうか、布団やベッドの硬さなどの生活習慣は発症リスクとは関係がなかった。

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