1日中同じマスクは危険
冬でも薄着で過ごすと免疫力が高まるといわれるが、これは子どもの年齢による。
薄着だと自力で体温を調節するため、自律神経が発達し免疫力を高めるが、1歳までの子どもは体温調節機能が未熟なので避けたほうがよい。2歳を過ぎると薄着で過ごすのも有効になる。
風邪を引かない子どもは免疫が付かないのでは、と考える人もいるかもしれないが、これは間違い。感染しても症状が出ない場合もあり、普通の生活をしていれば、知らず知らずのうちに抵抗力が身に着いている。
感染予防にはマスクをするのが一般的だが、顔との間にすき間が空いてしまっていると効果が薄れる。他人からの飛沫がマスクに当たれば一時的な感染予防にはなるが、ウイルスはごく小さいのでマスクの繊維を通り抜けてしまう。1日中同じマスクをしたままだったり、食事する時に外して終わったらまた付けたりしていると、感染の危険性が高まる。
そもそも、なぜ冬は感染症にかかりやすくなるのか。
鼻やのどには粘液があり、侵入してきたウイルスやほこりなどの異物をとらえて排出する機能を備えている。しかし乾燥すると粘液が薄くなって防御機能が弱まり、粘膜に付着したウイルスが体内に入り込んでしまう。
室内が乾燥していたり、鼻づまりで口を開けて寝たりすると、粘液が傷付きやすくなる。朝起きた時に口が渇いていれば水を飲む、寝る時はマスクをしてのどを保湿する、加湿器などで部屋の湿度を50~60%に保つのが感染予防につながる。
番組の最後には、何よりも大事な対策が伝授された。
草川氏「ちゃんと寝て食べて体を動かして、規則正しい生活をし、基礎体力を維持するのが一番。予防しても感染してしまうことはある。かかった時は無理をせず、一生懸命治す方向で生活するのが重要」